「大東亜戦争」といえないのはなぜ?

 

このテーマはちょっと…とは思ったのですが。

「大東亜戦争」というだけで、

いまだに袋だたきにされそうに

感じるのは私だけでしょうか。

 

亡くなった母いつも「自分は大東亜戦争と習った」

といっていました。

 

歴史の見方は皆異なる

「歴史」は暗記科目ではないということ

 

  歴史の見方は皆異なる


世界史とは、ヘロドトスの「ヒストリアイ(歴史)」
司馬遷の「史記」

それは、ヨーロッパとアジアの対立の歴史と
中華王朝の正当性の歴史であり、

それがそのまま「西洋史」「東洋史」となったようだ
と言う話をしてきました。

そこには「日本」史は登場しません。
学生の頃は何の疑問も持ちませんでしたが、

仕事で「歴史(的分野)」を教えていると
非常に気になり出しました。

簡単にいうと近・現代を除くと
世界史と日本史の繋がりがないのです。
しかも、時代の流れもブチ切れのところもあり
暗記だけしたような印象しか残りません。

最近はずいぶん変わってきましたが、
ヨーロッパ視点の歴史とはよくいわれました。

有名なところではしばらく「新大陸発見」でしたが、
これは「大航海時代」となって久しくなります。

繰り返しますが、「西洋史」と「東洋史」
のとらえ方が異なるにもかかわらず、

それをまとめて「世界史」といってきたということです。

本当は、日本史を核にしてその日本に関連する世界史を
構築すべきだと思いますが、
素人の自分が言ってもどうなるものでもありません。

ただ、そうしないと特に近・現代史
「大東亜戦争」の本質が見えてきません。
「太平洋戦争」とはアメリカの視点だと思います。

どういうことかといえば、
難しいことはありません。
アメリカは日本と太平洋で戦ったからです。

太平洋をこえる必要がありました。


しかし、日本は「大東亜」、アジアの解放を
考えていました。
そこにアメリカはなかった。

日本の生命線である石油と鉄のほとんどを
アメリカが握っていたということだけです。
 

あとは、アメリカが望んだ大陸の市場に
すでに日本が入り込んでいたということです。

全く視点が異なるのです。
 

「大東亜」解放など建前に過ぎない侵略論は
いまだに健在ですが、

その「大東亜」解放の方針が隅々まで
あるいは中間の幹部がどれくらい理解していたか
わかりませんが(研究が進んでいないと思います)、

1945年8月15日の天皇の玉音放送後も
アジア各地で日本人は

現地の解放のため命をかけていたことは
歴然とした事実です。

彼らにとって大東亜戦争以外何物でもなかったはずです。
自分の命を他国の独立のために捧げたということです。
 

アジアの資源ほしさだけであれば、
どうしてそれが不可能になったあとまで
自分の命を投げ出そうとするのか。
 

実際にインドネシアやベトナムなどで
いわゆる終戦後に落命した人は多数です。

しかし、「大東亜戦争」はいまだにタブーのようです。
「太平洋戦争」最近では「アジア・太平洋戦争」
が学術的に正しいのだそうです。

まだ存命であられるアジア解放のために
戦った人たちに聞いたことがあるのでしょうか。
 

  「歴史」は暗記科目ではないということ

 

自分は、授業のために必ず下調べをしますが、
調べれば調べるほど、
自分が習ってきた歴史と異なる事実がでてきました。
教えている教科書の記述にも疑問が湧くことがあります。

ウソを教えてはいけませんが
ウソとはなんだろうと思うわけです。

そこで、文部科学省も「多面的・多角的視点」が重要
というので、
資料を教科書と併用して準備するわけです。

こう書いている資料もあるよと。
中にはまったく逆なものもあるわけです。

生徒も考えざるを得なくなります。
議論となります。

議論すると教科書や資料に出てくる
歴史用語や人物名を使わざるを得ません。
そうすると暗記しなくとも強く頭(心)に残ります。

結論は、教師はいいません。
なぜか、テストの点数も上がる生徒が増えます。

思い出に残る授業があります。
第二次世界大戦の日本の対米英戦争については
それに至るまでの年表を各自つくらせ、
夏休みの宿題に祖父母、できない人は書物でもいいから
戦争の体験談を新聞にまとめさせ、発表会もしました。

そして「教科書に正義の戦争」と書いているが、本当は
「日本は戦うべきでなかった、か、 戦わざるを得なかったのか」
という課題を引き出して議論しました。

本物の爆弾のかけらと言っても持ち上げられないほど
重く大きいものも準備し、

戦争を体験した方をアドバイザーとして
お呼びしました。
議論は白熱しました。

自慢話のようで恐縮ですが、
アドバイザーの方が授業後私にいった

忘れられない一言があります。

数々の授業に参加したが、あなたの授業が一番だ。
 

教師もたまにはほめらることがあって

なんとかやっていけます。

 

生徒の感想もひとりひとり心に突き刺さる内容でした。

 

ほとんど徹夜の疲れも飛び去り、

報われたなと思えるわずかな瞬間です。

 

 

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
 

 

 

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