あることに挑戦とは…


シュノーケリング!


せっかく世界遺産の島に来たのだから、

海の中を見てみたい!!


小笠原では海開きが1月なので、

気温は12℃だが入ることができる。


1月に海開きなら
1年中開いているようなものなのでは?
と思う。

ちなみに私は小学校6年生以来
プールすら入ったことがない。
スイミングスクールには小学1年の
1年だけ通ったけど中耳炎を理由に辞めた。
クロールに入る前のクラスだった。
(すでに落ちこぼれだったので助かった。)

水着ももちろん持っていないので
この日のために買った。

現地では商店で小笠原の住民が愛用しているというギョサンを手に入れた!!


これで海の女になれる!!
と思いさっそく時間まで履いてみる。

普通に指の間が痛い。
不吉な予感がする。


私が申し込んだのは、
シュノーケル体験コース。
イルカと泳ぐドルフィンスイムも
これを受けておけばできるらしい。

最終日にドルフィンスイムがあるので、 
もしシュノーケルが余裕なら
見学じゃなくて
実際に泳いじゃおっかなぁ〜🐬♥
という考えだった。


申し込んでいる場所に行くと、
黒く日焼けした女の子が案内してくれた。

これぞ海の女!かっこいい!

何人かと一緒かと思っていたけれど
マンツーマンだった。


女の子の運転する車で宮之浜へ。
私のレベルを聞かれたので
小学生以来風呂以外の水に
入ったことがないことを伝えた。
潜ることはできたはずである。
女の子もかなり驚いていた。


プールと海が全然ちがうのも知っている。
足をつけているだけで波に
持っていかれる感覚がする。



ビーチサンダルが痛いが、
まずはウェットスーツの着用。
そして足ヒレの装着。
そのあとシュノーケルのゴーグルを着ける。

息できない。
嫌な予感しかしない。


シュノーケル教室の対象年齢は
6歳からとなっていたけど
子供に本当にできるのだろうか。

 私が通っていたスイミングスクールの
水慣れコースでは小1の私が最年長で
みんなもっと小さい子たちだった。

きっと保育園生からスイミングに
通っている子ならできるのかもしれない。

ウェットスーツを着ていれば
浮くので浮く練習をしましょうと言われた。


全然浮かない。
力を抜いて浮くのはできないだろうと思っていたけれど、ウェットスーツ着ててもできない。

上を向いているのに耳に水が入るのが
反射で拒否してしまう。


それでもなんとか
うまくはないけどできた。


女の子の腕に捕まりながら、
海をのぞきながら進んでいく。

思っていたより、何もなかった(笑)
丸い大きなサンゴがあるものの、
水は濁っている。
冬の海だし天気も曇っている。

それでもいつの間にか
浜辺は遠くなっていた。
「こんなに来たんですか?!」

「まだまだ行こうと思っている場所の
半分ですよ。」

絶望。

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宮之浜にいたはずの私は製氷海岸にいる。



ー回想ー


息苦しく、慣れない動作を教わったことを思い出しながら泳ぐのはとても難しい。
 
浮き輪や船でなく、身一つで
しかもあんなに遠くに行くなんて
信じられない。

「残り私の手を掴まず行けそうですか?」

「無理です。」

いつもなら強がって大丈夫ですと
言いがちな私も今回ばかりはハッキリ言った。

それでも女の子は
連れて行ってくれた。

大人一人を連れて大変だろう。
申し訳ない。そしてかっこいい。

途中で段々気持ち悪くなってきて
吐きそうなほどになり
自分から辞退を申し出る。

まだまだですよ?!

と言われたが私からしたらかなり遠くに来た。
とにかく気持ちが悪いのだ。

いくら温暖な小笠原といえ、
海は冷たい。
口に少し入る海水はかなり辛い。

予定の半分まで行けなかったことを
申し訳なく感じたのか、
女の子は製氷海岸の
海洋センターに連れてきてくれた。

車の中ではぐったり横になっていた私。
気持ち悪くて起き上がれそうにない。

ウミガメを見ながらも
結構体力の限界だった。

せっかく連れてきてくれたので、
日が沈むのを見ながら女の子とお話した。

彼女は島の人ではなくて学校を卒業してから
ここに就職したらしい。
第二のふるさとと家族を20歳にして見つけた彼女はかっこよすぎるにもほどがある。

しかもその場所は本土から
1000キロも遠く離れた島。
こんな大きな海を悠々と泳ぎながら
それを仕事にしているなんてすごいことだ。

お互いの話をしている
この日落ちの時間も
なかなか素敵だったと思う。

体調は限界だったけども。


申し訳ないのはこちらの方だから
気にしなくてよいのに
こんな時間を作ってくれてありがとう。

そのあと宿に送ってもらった。
鏡を見ると唇が紫だった。
寒すぎる。

お風呂を入れてゆっくりあったまる。
しかし船酔いからの復活もまだのまま
今日の気持ち悪さはだいぶ堪える。
波酔いだったのだろうか。

今思えば全身性エリテマトーデスに
海水浴はかなり悪いと思う。


具合は悪いけど夜ご飯は全部食べた。
相変わらずのボリュームで
はち切れそうだがおいしすぎる。





次回に続く。