『日本の神様カルタ』に登場される神様を簡単解説。
38番目は
「石長比売(いわながひめ)」
オオヤマツミの娘。
オオヤマツミは美しい妹のコノハナサクヤヒメにそえて姉のイワナガヒメをニニギに貢いだ。
しかしニニギはイワナガヒメがあまりにも醜かったので、畏れて返してしまう。
『古事記』によると、オオヤマツミは天子の命が石のように恒久であれと「誓約(うけひ)」して貢いでいた。
このため、姉が返されたことで、天皇は長命ではなくなったという。『日本書紀』一書には、イワナガヒメ自身が恥じ恨んで、ニニギの子孫や生あるものが、木花のように移ろい衰えるだろうと呪詛している。
いずれにせよ、妹と対象的な存在であり、ニニギがイワナガヒメと結婚しなかったことが人間の寿命の短さの由来となっている。
しかし後世、イワナガヒメ自身は長寿の守護神として信仰されている。
また、別の一書では、妹とともに波の上の八尋殿(やひろとの)で機(はた)を織っている。
(神道事典より)
【ご利益】
健康、長寿、縁切り、縁結び、安産、子孫繁栄、家内安全、海上安全
【お祀りされている神社】
⛩️石神社 (東京都青梅市)
⛩️伊豆神社 (岐阜県岐阜市)
⛩️貴船神社 (京都府京都市)
⛩️磐長姫神社 (兵庫県尼崎市)
【ひとりごと】
セレベスのバナナ型説話では、最初の人間は、創造神が天から下ろしてくれるバナナを食べて命を保っていた。
ある日神が石を下したので、人間が他の食べ物を求めると、神はバナナを下して、「お前たちはバナナを選んだのだから、人間の生命はバナナのようにはかなくなるだろう。石を選んでおけば、人間の生命は石のように不変であったろう。」と言ったとあるので、他国にも同じような話があるよう。
女性はイワナガヒメに同情する人が多い。
しかし、寿命についてよく考えた神話だと思う。
【コラボイラスト】
コラボではなく、イワナガヒメ様だけご希望のイラストでした。
お孫さんに似ている〜💕と喜んでくださった方もおられました。