台風19号、被害が大変なことになっていますね。
これ以上の被害がでませんように。
さて、そんな台風の中の昨日、10月12日、
白山市では、第103回、千代女 全国俳句大会 が行われました。
本当に全国からいらっしゃって・・・感謝です。
さて、この俳句大会、午前中は市内の見どころを回っての吟行。
ただ、この日は、台風で、雨、
予定をかなり変更して、聖興寺、中川一政記念美術館、博物館、明達寺、などを、マイクロバスでピストン運転。
私は、ボランティアガイドで、明達寺にいました。
明達寺は、暁烏敏(あけがらす はや)の誕生した寺で、最後は住職でした。
敏 の書いた字で作られた表札。
やさしい字ですね。
敏は、宗教家でもあり、哲学者。
「知 當 自 汝」 (なんじ みずからを まさに しるべし)
自分の根本の願いはなんなのか
自分の願いを明らかにするには、
自分自信の心の声に 徹底して耳を澄ましていく必要がある
というような意味らしいです。
自分をちゃんと見つめなさい・・・ってことでしようか。
同じような言葉に 古代ギリシャの哲学者、ソクラテスの言葉に、
「汝 自らを知れ」 というのがありますが、これは、
自分の無知を自覚して、その上で真の知恵を得よ、とか。
なんだか、ちょっと上から目線・・・っていうか、厳しいなぁ~。
やっぱり、西洋とは違いがあるような。
こちらは、「臘扇堂」 (ろうせんどう)
一生、師と仰いだ、清沢満之 の像と、向かい合う自身の像が中にあります。
「臘扇」とは、冬の扇のこと、必要のないもの、やくにたたないもの・・・という意味があるそうで、清沢満之の号だそうです。
この建物は、法隆寺の夢殿を模したもの。
その向かいに、敏の有名な
「十億の人に 十億の母あらむも わが母にまさる 母ありなむや」
の碑があります。
母はすごい!
また、正岡子規、斉藤茂吉、高浜虚子、棟方志功、などなど・・・と交流されていました。
高浜虚子の句碑もあります。
海外にもよく出かけた敏
この鐘は、インドに行ったとき、釈迦の生誕地から「銅」を持ち帰り、それを練りこんで鋳造されたもので、たいへんありがたい・・・ということで、戦時中の供出を免れた梵鐘です。
「香草」 敏がとても好きだった植物。
「においぐさ」という詩もあります。
香草はなんなのか・・・藤袴?と思っていましたら、「春蘭」だそうです。
この日は、いつもはめったに見られない、この「香草」資料館も解放されていて、お寺の方が解説してくださいました。
私も初めて拝見しました。
台風で雨でしたけれど、有意義な一日でした。
俳句大会は来年もありますので、皆様、是非、参加してみてください。
*写真はお天気のいい3月のものです。