もう、10年以上前のことだと思うんですが、
漫画家の里中満智子さんが、二人の日本史専門家の先生と出席する講演会が大阪であって、参加したことがあります。明日香村の役所が主催のような講演会で、古代米の赤米を使ったお菓子など、明日香村の特産物も宣伝販売して、地域振興の一環だったと思います。
里中満智子さんは、『天上の虹』という漫画を描いておられます。「持統天皇物語」という副題がついていて、文字通り、持統天皇が主人公の物語です。単行本にして全23巻、全67章は、実に30年かけて描かれて、里中満智子さんのライフワークとなったようです。
それぞれの基調講演のあとのシンポジウム形式の時、里中満智子さんは、持統天皇の頃について
「何とかして唐に飲み込まれないように、とそれはもう、必死だったと思いますよ~」
そのようにお話されたので、
私は、「うん、うん!」と心の中で、賛同していたら、
一瞬、二人の先生には、ちょっと困った空気が漂いました。
すぐに
「学者の先生は、お気の毒ですねぇ。私は、歴史は素人だから、何でも自由に言えますわ➰」
と、仰ったんです。
素人は自由に発想できるという点で、私はまたまた「うん、うん」と心の中で頷いていました。
少女時代、里中満智子さんの漫画を読んでいた思い出もありましたし、何より、持統天皇の生涯に興味を持たれたということに、私は、とても親近感を感じていたので、会場で第一巻を買って、サインをしてもらって握手してもらって、心躍らせて帰りました

それにしても、里中満智子先生が、あの時、フォローしなくてはならなかったのは、何か、歴史のタブーに触れたからだったのしょうか?
同じ話ばかりのようで恐縮なのですが、
そう言えば、私たちは、子供の頃、学校で、
「日本は、大陸や朝鮮半島から、進んだ文化を取り入れて、帰化人 (昔は渡来人ではなくて帰化人でした)に国つくりを手伝ってもらった」
と習い、まるで中国と韓国が、日本の国つくりの先生だったように教えられましたね。
「唐に攻め込まれる脅威があったから、日本が、属国にされないために、持統天皇は必死に国をつくった」
というストーリーは、日本史学会にとっては都合が悪かったのでしょうか?
初めて読んでくださる方へ
日本に文化を伝えたのは、韓国ではなくて、主に百済でした。
日本と百済はほとんど一つの国のようでした。
会社に例えれば、はじめ、百済が本店でしたが、いつの間にか、支店だったヤマトが本店になり、その後、百済支店は閉店して、日本と社名変更したようなものでしょうか。
ある、軽妙な語り口のYouTuberは、近代史については、日韓問題も、欧米との歴史も、何でも知っていてすごいな~と私は、常々感心していたのですが、ある日、読み上げていた視聴者さんからのコメントに、「百済」が入っていたら、
「百済~? ん? そうなの??」、(なんか、ようわからんからスルーしとこ
)

みたいな雰囲気でした。ちょっと、残念でした。
百濟のことを知らないと、古代史について、韓国人にちゃんと反論できないと思うんですよね。
(まぁ、何を言っても聞く耳もたないとは思いますが、こちらは一応正いいことを言わなくては!)
それから、
今の政治家の中にも、帰化人でない人でさえ、「中韓は、日本文化の源で、恩人だ」というイメージを刷り込まれている人がいるから、親中、親韓に抵抗がないのでしょうか?!
持統天皇が、唐から日本を守ろうとした気持ち
が日本の原点だと思うんですけど・・・


お読みいただいて、ありがとうございました
