映画「七つの会議」

今回は珍しく前もって原作を読んでいたので、流れを分かったうえで原作との違いを楽しむことができた。
大筋は原作通りなのだが、やはり映画化に当たって違っているところはある。
尺の都合か、ヒロインの友人もドーナツ屋の男も全く出てこないし、カスタマーサービスの部下も一瞬出てくるだけ。
原作ではカスタマーサービスの佐野(岡田浩暉)がかなり活躍するのだが、映画ではあっというまに飛ばされてしまう。
原作で佐野と部下が工場へねじのサンプルを取りに行くところは、映画では原島(及川光博)と浜本(朝倉あき)に変更されていた。
またそこへ妨害しに来るのが、原作だと原島なのだが、映画だと八角(野村萬斎)に変更されている。
また原作では離婚していない八角が映画では離婚していて、離婚した妻(吉田羊)と会ってお金を渡す場面が追加されていた。
おまけに原島(及川光博)と浜本(朝倉あき)が八角を尾行してそのシーンを目撃し、そのあとも家まで尾行するのだ。
そのほかにも、予告で印象的なシーンがいくつかあるが、原作ではないシーンばかりだ。
映画化に当たり、削れるところは削り、印象に残るシーンを追加したということだろう。
けっこううまくいっているのではないだろうか。
お勧めだ。