JMOOC (Japan Massive Open Online Courses)の続き。
今日、ある学生さんから、こんな相談を受けました。
「大下先生が話す日本語は100パーセント理解できます。
しかし、大学の先生が講義で話す日本語は、半分ぐらいしか聞き取れません。
どうしたらいいですか?」
私は日本語教師です。
留学生と話す時には、その学生さんの日本語レベルに合わせて、語彙や文法をコントロールしています。
しかし、一般的な大学の先生は、そうではありません。
難しいことを、難しい言葉で話します。
当然、聞き取るのが難しいです。
たとえ私が話す日本語が100パーセント理解できたとしても、講義の日本語が理解できなければ、大学で単位を取ることは難しいと言わざるを得ません。
私は、JMOOCのサイトをお勧めしました。
JMOOCは、Japan Massive Open Online Coursesの略。
日本最大の、無料オンライン大学講座です。
東京大学や慶応義塾大学、そして早稲田大学を始めとする日本全国の大学や企業、そして著名人等により、たくさんの良質な講座が提供されています。
自分の専攻に近い講座を視聴して、聴解教材として何度も繰り返し聞いてみてください。
難しい学術用語や専門用語のみならず、難しい学問的言い回しなども出てくるので、最初は何を言っているのか全く分からないかもしれません。
しかし、何度も繰り返して聞くうちに、だんだん聞き取れるようになるはずです。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、春学期はオンラインの講義のみという大学も多かったようです。
オンラインの講義といっても、短い動画を視聴して、レポートを提出するだけの講義も多かったと聞きます。
そのため、留学生にとっては、日本語で講義を聞く練習をする機会が奪われるという事態となっています。
JMOOCは、自宅にいながらにして、しかも無料で、良質な講座を視聴することができます。
日本語上級聴解教材として、是非ご活用ください。