2003年10月 | こんにちは!加藤早苗です。〜Ameba版〜

こんにちは!加藤早苗です。〜Ameba版〜

インターカルト日本語学校のHP内に掲載しているブログです。
日本語、日本語教師、日本語教育とその周辺について、日々綴ります。

10月31日(金)
 暑い国から一時帰国した友人が「日本の今の季節、いいねぇ」と言っていました。暑くもなく寒くもなく確かに快適ですが、これからどんどん寒くなるかと思うと本当に憂鬱になります。でも、日が短くなると、私が起きる頃がちょうど日の出の時刻で、それを見られることは私にとっての“冬の長所”です。バリが好きです。ParisではなくインドネシアのBali島。しばらく行っていないので、そろそろ行きたいなぁと思っているのですが・・・(難しそうです)。今朝起きた時、お日様はもう、ちょっと昇った後でした。



10月30日(木)
 人間を含む動物には適応能力というのがありますが、植物にもあるんですね。うちの植物たちは、1週間やそこいら水をやらなくてもな~んてことはありません。ピンピンしています。観葉植物だけじゃありません。今あるシソ(紫蘇)は、去年種を土にまいて葉と花をつけ、そこから取れた種を今年またまいて、今花が咲き新しい種をつけています。去年は2、3日水をやるのを怠るとショボーンとしおれてしまったのに、今年は10日やらなくてもピンとしています。シャコバサボテンなどは、外に置きっぱなし、前回水をやったのはいつのことやら、先日の大風でベランダによりかかるように倒れていたのですが、久しぶりに見たら、葉っぱ1枚1枚の先全部に小さなつぼみをたくさんつけていました。何だか本当にかわいそうになってしまい、冬に咲くであろう花を思い浮かべながら水をたっぷりあげました(やりました、ではなく)。


10月29日(水)
 昨日の晩、ベトナムでの海外実習でした自分の授業のビデオを見ました。ああ、私はこんな話し方してるんだ、笑うとこんな顔になるんだ、授業、こうすればよかった、ああすれば・・・と色々思いながらの一人観賞会でした。自分の姿、ましてや授業をしている様子を見るというのは、ちょっと勇気がいり気恥ずかしくもありますが・・・やってみませんか? 皆さん。新しい先生にも古い先生にもぜひお勧めしたく思います。(ベトナム研修参加者一人一人の感想が研究所のHPに載りました。紫さん、お早めに!)
 昨日の大雨とはうって変わってのいいお天気。昨日より気温が10度も高いそうです。暑さ寒さも世の中も何もかも変化がありすぎて大変です。


10月28日(火)
 コンビニのレジカウンターには年賀状のチラシが置かれ、スーパーにはおせち料理の申込書がありました。樹木希林(きききりん)主演の♪お正月を写そう フ~ジカラー…♪というコマーシャルが流れ始めると、毎年、「ああ、今年ももう終わるんだな」と思います。でも、今年はこのコマーシャルに異変が起きました。「プリントはプロに任せよう」と言っていました。デジカメ(デジタルカメラ)が登場し、自宅のパソコンで自分でプリントができるようになり、業者に頼む人が減ったからのようです。日本列島はデジカメを構える人で溢れ、一億総カメラマン時代の到来、写真業界は大もうけかと思っていたら、その裏側で別の悩みもあるようなのでした。
 日本シリーズは阪神を破ってダイエーが優勝。若い人たちが頑張ってるっていうのは、見ていて気持ちがいいものですね。中曽根元首相は引退を表明したそうです。日本語学校にとっては、留学生10万人計画達成と共に去る…という感じです。

10月27日(月)
 何やらかにやらあって、ちょっと久しぶりの学校です。
 10月19日に、あるテレビ番組でインターカルト日本語学校の紹介が放映されました。10年以上も前の、当時の早稲田校の卒業生がプロデューサーをしている関係で数日前に取材と撮影がありました。日本語学校と日本語教員養成研究所の紹介が、卒業生の温かい目でカメラに収められているなぁという“作品”でした。その中で、日本語学校の筒井校長がインターカルトの授業の考え方について話しています。これを録画したものと、アクティビティー他行事の写真が入っている「PHOTO CD」、去年25周年を記念して作った、インターカルトの歴史と今を収めた「HISTORY VIDEO」を海外の各関係事務所に送ることになりました(by企画開発室長)。インターカルトを理解してもらうための、具体的に目に見える形のツールを作っていきたいと考えています。最後の「HISTORY VIDEO」は♪勝手にシンドバッド♪に続く私の活力剤で、見る度に歴史と伝統の重さを再認識させられ、そして、未来に向かって…!という気持ちにさせてくれます。
 写真は、先週韓国の事務所で偶然会った卒業生のヤンさん。HPに載せるねと約束して撮った写真なので載せますが、私個人の希望でサイズは少々小さめにさせていただきました(だって、引き立ててるでしょう? ヤンさんを・・・)。


10月22日(水)
 小学生のとき、フィンガー5の♪ハロー、ダーリン! リンリンリリン リンリンリリンリン…♪という曲を校内放送で流してしまったことがあります。授業中に、全部の教室、職員室、校庭にも。クラスでする何かの会の準備で試しに聞こうとしていてマイクのスイッチを切るのを忘れたのだったと思います。放送室に一番近い教室の先生が飛んできました。怒られたかどうかは覚えていません(たぶん怒られたでしょう)。でも、気分のスカッとするいい思い出です。
 昨日、9月に日本語教員養成研究所を修了した人たちが学校に来ました(写真)。日本語教師として、台湾へ行く人、韓国へ行く人、タイへ行く人たち、日本で教え始めた人…です。輝かしい未来に、とりあえず乾杯! 緻密に、でも大胆かつ果敢に、そして時にはびっくりするような活躍を!


10月21日(火)
 今、もう夜の8時過ぎ。そうだ、HPだ、はてさて何を・・・と考えながら2階の教務室に行ったら、10月から授業を持ち始めた新人の先生たちが採点のためにまだ残っていました。「どうですか?」と声をかけたら、いきなり背筋を伸ばされてしまい、「えー、緊張します」と声を合わせて・・・(授業の話ですよね? 私と話すのがじゃないですよね?)。十数年前の、私の初授業が終わったときのことを思い出しました。教務室に戻ってきた私に「いかがでした?」と当時の校長先生。「えー、まぁ」。「えーじゃわかりません」・・・実は、漢字の授業で大失敗をし(今考えれば大した失敗ではないのですが)、校長先生の「いかが」に対して何と答えればいいかわからなかったのです。私はもう、山手線をぐるぐると一生回っていたいような気持ちでした。
 週末は韓国で、インターカルトに協力してくださっている方たちと会いました。滞在中に4人の卒業生にも会ったのですが、「○○先生はお元気ですか」とそれぞれ心に残る先生の名前を挙げていました。新人の先生たち、早く○○先生になれるといいですね。期待しています。


10月20日(月)
 時々、近くの保育園の子供達の散歩に出会います。走っている子達の中に、一人悠然と歩いている子、ぼおっと立ち止まっている子、まとめて大きな乳母車に乗せられてそれぞれ好き勝手な方向を向いている子達、そして得意気にその乳母車を先生と一緒に押している子。思わず微笑みがこぼれます。以前、校外授業で何回か行った水族館、天井まである大きな円筒形の水槽の中をたくさんの魚たちが同じ方向に一糸乱れずといった感じで泳いでいるのを見たときに感じた異様な気持ちを思い出します。皆と同じでなくてもいいんだと思います。水族館といえば、泳ぎ回る魚を見た初級の学生が「おいしそうです」と言ったのも、異様でおかしかったです。
 写真は文とは全然関係ない6月の「避難訓練」です。



10月17日(金)
 タイでの説明会のテーマは「日本語学校卒業後の進路」でした。私がかかわった学生だけでも、それぞれ様々な場で活躍しているのがブースの準備をしていてわかりました。日本企業で働く人、母国に帰って就職した人、自分で会社を立ち上げた人、日本語の先生、翻訳家(写真:台湾の王さん)、通訳、旅行ガイド、日本に留学生を送る仕事をしている人(インターカルトの台湾事務所と韓国の釜山事務所は卒業生たちがしています)、歌手、指揮者、お医者さん、デザイナー、美容師、カメラマン、プロデューサー……インターカルトのスタッフ2名、彭さんと羅さんも卒業生です。けれど、これはごく一部。54カ国、15,000人の卒業生たち、今、世界中で活躍しているのでしょうね、きっと。卒業後、まずは大学や大学院、専門学校に進学する人たちもたくさんいます。けれど、それらの学校も日本語学校も、彼らにとっては通過地点。学生一人一人の未来にあるもののために、私たちはあるのだと思います。




10月16日(木)
 12日の『萩原あっちこっち』に、新学期スタートにあたり、クラスの学生に今の気持ちを漢字一字で表してもらったということが書いてありました。「風」「成」「恥」「悩」「空」「時」「金」…(詳細は本文参照)。写真は、タイで見学させていただいた日本語学校の教室に貼ってあったお習字です。先生は何と指示されたのでしょう。好きな言葉? 知ってる言葉? 何でもいいから? …右下の「不幸」、これは極めつけ。一緒にタイに行ったMAKI嬢のお気に入りです。
 チョコレートにも季節を感じます。ロッテの“アーモンドバー”という1箱105円の大好きなチョコレートがあるのですが、それが駅のキオスクの店先に並ぶようになりました。たぶん溶けてしまうから、暑い間は姿を見かけることはありません。



10月15日(水)
 東京の空気はとても冷たくなりました。冬がそこまで来ている感じです。(困りました。)
 今回もタイではバンコク在住の森さんにとてもお世話になりました。養成コース修了生、私の何期か後輩、インターカルトでも非常勤教師として少しの間教えていて、クアラルンプールとジャカルタでは一緒に仕事もした…という彼です。タイの文字のことは出発の前に書きましたが、何であれ、言葉ができないというのは、手も足も出ないということなのだと実感しました。今回はチェンマイにも行ったのですが、夕飯にありつくまでの苦労といったら…。森さんがいなかったので。
 使える言葉が一つ増えたら、それだけ自分の世界が広がります。日本語で皆の世界を広げられたらと思います。CROSS-CULTURAL COMMUNICATIONS(CCC)―人間同士が真に理解し合うために、お互いの文化の違いを認め合った上で共存を図る―これが我が校の設立理念です。
 写真、左から二番目の男性はインターカルトのカバンのデザイナーさん。右のお二人は通訳のノイナさんと日本人ボランティアのまりさんです。コップンカー。



10月14日(火)
 ただいま!今回のタイではホテルでもレストランでも国内線の機内でも、「マダ~ム(madam)」でした。はー? 私がマダム?…と最初は少々ムッとしましたが、滞在中に慣れました。日本では「お客さまー」と呼びかけられる場面でです。さて、タイでの説明会。主催した会社は30代、20代の日本人とタイ人の混合チームで、そのヤングパワー(young power)に圧倒されて帰ってきました。日本の将来、タイの将来、いえいえ世界の未来を担う若者たちは頼もしいぞ…と。御多分に洩れずバタバタと慌ただしい日程でしたが、ちょっとできた隙間の時間に行ったお寺で、マダム加藤は「この若い人たちの夢がかないますように…」と祈りました。お気づきのように成田を出たり入ったりのここ数ヶ月。4月生の説明会最終回のタイの準備は押せ押せ。出発前の数日間、遅くまで残ってブースの展示物を一緒に作ってくれたスタッフの皆、インターカルトの“元”若者を含めた面々も捨てたもんじゃないぞ…と自画自賛して、今日はここまで。
 このページの写真をもう少し大きくしてというリクエストがあったので、それにお応えしました。バンコクのAさん、いかがでしょうか? これくらいで。



10月7日(火)
 むかしむかし、イギリスに短期遊学していた時のクラスメートは皆ヨーロッパの人たちで、新聞の授業中に「どうしてそんなに読むのが遅いの?」と言われたことがありました。今、目の前にタイ語で書かれた紙があるのですが、漢字圏の学生たちに混じって勉強している非漢字圏の学生たちも、きっと同じ思いを味わっているんだろうなぁと思います。私のイギリス人の先生は「彼女の国はアルファベットの国じゃないの! フランス語でもドイツ語でもアルファベットは同じだから、単語が自然に目に入ってくるでしょ? でも彼女の国は全然違うの!」と私を弁護してくれ、その時とても嬉しかったのを覚えています。今回の10月生、非漢字圏の学生の割合がちょっと増えました。皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。新学期が始まり、新入生が入ってきて、学校は元気百倍、とてもにぎやかです。私は来週の月曜日まで、非漢字圏タイです。



10月6日(月)
 日本はすっかり秋になりました。昨日、素足のままサンダル履きで外に出たらとてもとても寒かったです。この季節、夏をひきずっているノースリーブ姿の女の子や、一足お先にといった感じのとっくりのセーターを着たおばさんなど、外の人の服装はまちまちです。10年ほど前に1年間南の国に住んでいた時、「あれ、いつのことだった?」という話をしていて気づいたことがありました。それは……。私たち(私?)が過去にあった何かの“時”を思い出そうとする時、どんな服装をしていたかという記憶がとても重要な役割を果たすということです。あれを着ていたから何月頃だ…という具合に。四季がある日本は便利です。
 これから寒い冬に向かうという意味合いで好きとは言えないのですが、とても過ごしやすい今の季節。その秋を抜け出して、水曜日から南方へまいります。写真はそこで配るバッグです。これを手に入れたい方は、週末にバンコク、チェンマイにお出でください。なんとも斬新なデザインでしょう?

10月3日(金)
 バタバタしていてここに何を書くか考える暇がなく、今から考える時間もないので、本日はこれにて失礼いたします。


10月2日(木)
 日本語学校の入学式を四谷区民ホールで行いました。毎回、式の最後に新入生全員が一人一人壇上に上がって簡単な自己紹介をします。母国語でする人はほんのわずかで、ほとんどの人が日本語でしてくれました。卒業生たちによると、あの程度の挨拶しかできなかった自分が今はこんなに話せるようになったと卒業間近に懐かしく思い出すんだそうです。自分の番がくる前に台詞を考えているようなのですが、いざマイクの前に立つと思わぬ言葉がでてしまう人がいて、今日も「おはようございます」と言うべきところを「こんばんは」とか「おやすみなさい」とか言っている人が何人かいました。新入生らしくて初々しくて微笑ましくて、この自己紹介は毎回とても楽しみです。
 ベトナム海外実習の様子が日本語教員養成研究所のHPにアップされました。生き生きと授業をしている6名の実習生たちの写真、ご覧ください。


10月1日(水)
 10月生入学前の繁忙期、大学院に通う卒業生が今回もお手伝いに来てくれています。今年の5月に結婚した彼(5月6日のページをご参照ください)、体中にたっぷりお肉をつけてやってきました。会う人は皆「呉さん、太ったねー」。ご本人は「筋肉がついたんです」と言っていますが、筋肉は普通、体全体に均等にはつきませんよねぇ。言わずもがな…の“幸せ太り”でしょう。
 さて、インターカルト日本語学校で私がこの立場になってから昨日でちょうど丸三年、今日から四年目となります。過ぎてみれば速いものです。+丸く、優しくありたいと切に思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。