東南アジアの小さな補習校の元教師です。
学校で気になっていたことは、「生徒たちがとても疲れていること。」
平日の学校と宿題に加えて、放課後のサークル活動、習い事(英語、水泳、ピアノなど)、
学習塾、これだけでもかなりの量なのに、他に土曜日の補習校(日本語学習)もです。
担任も何度か生徒からの訴えを聞きました。
「先生、眠い、疲れたぁ」
「先生、普通はやっと明日は土曜日だ !って思うでしょ。でも、明日は補習校かぁ。
宿題やってないよって思うと、土曜日が辛くなるんだよね、だから、宿題出さないで」
土曜日の朝、目の下にクマを作った小学生たちが言います。
「私たちは、忙しいよ。学校だけでも大変なのに、お母さんに補習校の後は、
英語、そして水泳、そして家庭教師が来るからねって言われてんだよ」
どうしましょうか?
このような生活がいつまで続くのでしょうか。
このお正月には、じっくりと何が大切で、何を優先にすべきか、簡単に答えは
出ないと思いますが、お子さんと考える時間が必要かと思います。
このままだと、なにもかも中途半端になってしまう不安が感じられます。
通っている学校生活・宿題はメインです。
そして、好きな習い事、スポーツ、塾の選択をしてみると、
日本語学習が一番後ろにきてしまうのです。
担任からすれば、どんな形であれ、日本語学習は続けてほしいと思います。
特に、駐在組のように帰国組は切なる願いでしょう。
1,2年など低学年の時は、逆に補習校が必要に思えます。
日本に帰った時に、日本式の学習、授業風景やイベントを体験していた方が良いかなと。
でも、中学年、特に高学年以降になれば、「日本語学習のみ」に絞っていいと思います。
補習校に縛られず、こだわらず、日本語をしっかり勉強できるのであれば、
塾や家庭教師の方が、日本の勉強は身につきます。
要は、集中して学べるということです。
補習校は、どうしても大人数で授業をするため、「時間のロス」が多くなります。
レベルも中程度(以下)であり、友達とのおしゃべりが増える、担任も集中していない
生徒への注意や目配りに時間を取られるなど、無駄が多いです。
もし、補習校で国語を3時間受けるとすれば、塾や家庭教師なら1時間半あれば、
十分に終えられることができます。また、お子さんのレベルに合わせることもできます。
補習校に時間を取られるとお考えの方は、一度、リセットして、
考え直しても良いのかもしれません。
だた、中には、補習校は日本人の友達と会える場所、遊べる場所だと楽しみにしている
生徒もいますので、本人が苦痛でなければいいですよね。
ただし、本来の目的である「学ぶ」から脱線してしまうことが多い、すなわちおしゃべりが
多い生徒さんでは困りますけど。
子供のうちから、あれもやらせたい、これもやらせたいなど、親の気持ちも理解できます。
しかし、それが結局、たいして何も役立たなかった、あれほど忙しくすることも
なかったと反省することもあります。
来年は改革でしょうか。
お子さんにとって、家族にとって、何を大切にするべきなのかをもう一度、
考えてみてほしいと元担任は思います。