東南アジアの補習校、元担任です。

 

担任の学校では、できるだけアシスタントがつきます。

少人数なのに、担任とアシスタントがいるなんて、贅沢ですね。

アシスタントは指導はしないので、主に、生徒に「おしゃべり多いよ」「席に座って」など、

授業を円滑に行うためのフォローが仕事なので、ご年配の方や、留学生がほぼです。

 

数年前、アシスタントの方の言葉が、胸に突き刺さりました。

「先生、この子たちは、将来、いったい何人(なにじん)として生きて行くのでしょう。

私には、少し英語はしゃべれるけれど、日本語もきちんとできていない、

どこの国の生徒?と思うのです。この子たちは、本当に日本人ですか?

私には、これでは少しおかしいと思う気もしますよ、古い人間だからですかね。」

 

真正面から言われて、担任は正直、動揺しました。

「この子たちは、日本人です。日本語を学習したい意欲があって補習校で学んでいます。私は、日本語だけでなく、日本人としての精神も育んていきたいと考えていますので、ご協力をお願いします。」と。

 

高学年や中学部でも感じるのは、家庭でほとんど日本の話題がでないこと。

通っている現地校やインター校の話題ばかりで、日本に住む生徒たちが当たり前のように

触れていること(四季、旬の食べ物、行事、ニュースなど)を、まったく知らないのはまずいなと思いました。

平成最後の12月ですね。

補習校の日本語学習だけでは、日本語は上達しないと思います。

まず、「家庭で日本に興味を持つ」そんなところが、基礎となる気がします。