世の中は、不思議なことがあるものです。

 

「いじめ」は、誰でも悪いことだとわかっています。

けれど、「いじめを報告したり、いじめをなくそうとした人が、逆に責任を取らされる」

そんな補習校が、東南アジアにあります。

 

担任は、この1年以上、ずっと悩み、事務局側に嫌がらせを受けていました。

昨年、担任のクラスに「いじめっ子」がいました。

彼は、勉強ができる、言葉が達者なため、おとなしい生徒をからかい、暴れ、泣かせます。

みんなの机の上に上がって、走り回ります。不安がり怯える生徒たちがいます。

担任に対しても、タメ口で、注意しても、「なんで、なにが」と今、思いだしても怒りがこみ上げてくるほど態度がふてぶてしいのです。

 

お母さんは事務局スタッフでした。いわば、管理する側の人です。

ある日、これ以上は、ケガ人も出ると判断した担任は、お母さんに、「お子さんのクラス内での

行動についてご相談したいことがある」と、ご連絡をしました。

さて、その直後、思いもよらない事件に発展しました。

 

事務局リーダーから連絡があり、「OO君のお母さんが、ショックを受け、泣いています。

夜も眠れないほど、精神的に参っているそうです。どうして勝手な行動をしたんですか?」

「あなたのせいで、OO君をもう、あなたのクラスに行かせないとのことです。事務局側としては、この意見を尊重します!」

「今回のことで、悪いうわさが広まり、生徒が減ってきたらあなたの責任ですよ!」

 

たびあるごとに何度も、長い時間 どれだけ担任は怒られてきたのでしょう。

結局、そのいじめっ子は「ごめんなさい」も言わず、補習校で出会ったら、お母さんと共に、

担任を無視し、逃げるのみ。

これではいけない、何も解決していないと感じた担任は、話合いの場をお願いしますが、

事務局は無視。そして、この遺恨は、なぜか担任が退職する引き金になりました。

 

補習校は、いじめっ子を擁護し、いじめを握り潰して、「何も問題がありません」と平気な顔で見かけだけを取り繕う場所だと思いました。でも・・・、

 

ある日、アメリカのある補習校のHPを見ました。

アメリカ発祥の地であり、積雪のために休校にもなることがある学校です。

校内生活のきまりに、書いてあった文を抜粋します。

③、いじめ・暴力行為禁止

他の生徒に対するいじめ・暴力行為、あるいは教師に対する暴力行為があった場合は、

処分する。停学なり、退学もできるわけです。

 

この学校は、1学年が3~4クラスと大きいですから、いろいろなトラブルもあったことでしょう。

内容から見ても、以前にいじめや暴力問題もあったのかと推測されます。

でも、問題があった時に、正当に判断し、反省させるという正義がこの学校にはあるのです。

 

ある東南アジアの補習校のように、

事務局スタッフや役員の生徒だから、大げさにしない。

お母さんに泣きつかれたら、同情する。(したたかな戦略とは見抜かないのですね)

いじめや暴力行為をした生徒に、謝らせない。(だって謝らせるのは、かわいそうじゃないと言った、事務局スタッフもいました)

黙っていれば言いものを、勝手に注意しようだなんて、この担任どういうこと・・・・ですか。

 

はっきりと、このアメリカの学校のように、「きまり」の中に記載していれば、担任も他の保護者も「いじめや暴力行為」を許すことはないでしょう。

そして、許さない、隠さないという良心を持った上層部の常識的な判断があれば。

担任のいた東南アジアの補習校は、「いじめ」なんて言葉、絶対書かないです。

いじめがあるなんて連想されたら困るからです。だから、いじめは起きる、なくならない。

 

補習校に入学する前に、よく学校校則やきまりを読んでください。

たとえ「いじめ・暴力」などびっくりするような文字が書いてあっても、正々堂々と許さないという決意でしっかり運営をしようと考えているんだと前向きに捉えてほしいです。

 

悪い補習校は、「私たちの学校は、何も問題ありません。楽しい学校です。どうぞ、入学してください」と良い面だけをアピールしています。

 

ある東南アジアの補習校で、いじめた子・親・事務局スタッフ全員、今も反省はしていません。

いじめをなくそうとした担任を辞めさせることに成功したからです。

 

海に囲まれたこの小さな町の補習校。一度、壊して一から作り直したい気持ちです。