何名かの生徒さんを担任として教えたことがあります。

 

海外の大きな補習校は、入学前に試験があるようなので、そこをクリアできなければ難しいようです。

小さな補習校だと、生徒確保のために、「入って!入って!」の状態なので入学が可能だと思います。

 

定期的に行われる教師ミーティング。

席に着くなり、今日の議題に一気に目を通し、自分のクラスに関係がなくホッとした担任。

1時間半の会議が無事終了し、席を立とうとした瞬間、

突然、本部の責任者が、

「あ~、そうそう、皆さんにも情報を知っておいて欲しいので。5年生に問題を持っている生徒たちがいます。先日、廊下で騒いでいたのを、他の先生が注意したらパニックを起こしたんですよね、00先生」

担任絶句・・・・・・・・・(急に、予定もなく、なぜ話す。無神経すぎるだろう)

そこから、他の先生方から、「何何?知らなかったよ」「どんな風になるの」

「補習校通えないでしょう。他の生徒に迷惑がかかるし」などなどなど。

担任あせる。

「いえ、彼らは十分に授業に参加できています。それに他の生徒達に迷惑をかけていません」

「それは、先生がそう思っているだけで、他の生徒の本心はわかりませんよ」

担任がんばる。

「本人達や保護者さん達から、来年も担任をお願いしますと本部へお願いが出ていると思うのですが」

本部の責任者

「ダメ!あなたが、一生彼らの面倒をみれるの、守れるの。違うでしょう!」

担任は家に帰ってシクシク泣く。

 

さあ、担任が変わって新学期が始まりました。

一人は、3ヵ月後に補習校を辞めました。友達もいなくて、授業にもついていけなかったから。

 

二人目は、お母さんが素直に元担任にSOSを出しました。元担任は、彼の家庭教師を務めるようになり、授業にもついていってます。

 

三人目は、お母さんが迷っています。授業についていけてないことは、十分に把握しています。けれども、元担任に相談することは、お世話になっている本部の人たちを裏切る形になるのでは?と考えたそうです。

 

三者三様です。あの場で、すべての全教師に知らせるべきだったのでしょうか。

たとえそうだとしても、そこには、事務スタッフの普通のお母さんたちが何人もいます。

その人達にまで、こと細かに情報を伝えるのは必要ではないと思うのです。

 

生徒の「日本語の学習をしたい」という気持ちを大切にしてください。

そして、子供を理解してくれる先生に相談する勇気を持ってください。

 

誰でも平等に、学びたいという気持ちを汲み取れる環境であって欲しいと思います。