横着ものが漢字を生み出すのか?『図書館』を漢字一文字で書く! | 日本語を楽しもう!!

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また、読みに来てくれたんですね…!




………………。





「おかあさん…。
二学期からは図書係なんだ。」

「何度も
図書館”って書かないと
いけないんだけど
面倒臭いんだよね…。」





「何を言ってるの。」

「“図書館”ていうのは
地図や書物が
数多く収められている建物
っていう意味なのよ。」

「そこで沢山の知識を貰って…
勉強にもなるのよ。」





「だけど…、
図書館”が
漢字一文字で
書けたらいいのにな~。」





………………。





三文字の
総画数40画を
一々書くのは疲れるからと…

(“書館”と書いて40画です。)





実際に…





中国から
通訳として来日していた

杜定友
間宮不二雄の家で

圖書館”(図書館
と書くのは煩わしいので

一文字で

と書いてはどうかと
提案したということです。





これは
1926年/大正15年の話です。





(杜定友は
1925年ごろから中国で
“圕”という文字を
使っていたようです。)





杜定友
文学・教育・図書館
の学位を持ち

図書館という業務が
始まったばかりの中国で
大きく貢献した人です。





片や

間宮不二雄
大阪で
図書館用品の販売店を
経営していた人です。





以前から
杜定友と親交があり

間宮不二雄は

『圕』ト言ウ文字ノ生立記
という文章を残しています。





………………。





この
“圕”という文字は

収録漢字文字数の
かなり多い漢和辞典ならば
載っています。





諸橋轍次の
大漢和辞典には
掲載されています。





上の大正の話からは
かなり後のことになりますが

こういうブログなどで漢字変換するときに
用いる文字コードにも入っていますね。





UCSのユニコードの中にありますが
ひらがなからの変換は出来ません。





この“圕”という文字が
表紙に印刷された
書物もあります。





………………。





中国では簡体字
続々と作られていますから

“圕”は
今も使われているかもしれませんが…





残念というのか
何というのか…

日本では
この漢字は
殆どお目に掛りませんね。





………………。





古く
中国で作り上げられた
漢字というものは
一字一音節になっています。





一文字で
二音節以上の音を持つ
漢字は無い
ということです。





訓読みではなく
日本で言うところの
音読みのことです。





“圕”は
一文字でも
3つの漢字を読んでいるのと
同じですから

日本では
「to syo kan」
の三音節です。

中国語でも
少し発音が違いますが
当然三音節になります。





中国文学者・言語学者であり
京都大学教授である
阿辻哲次氏は

一字一音節の原則
から外れるので

厳密に言うと
“圕”は

漢字ではなく
記号の範疇に入るものだと
書いていらっしゃいます。



参照:「漢字を楽しむ」阿辻哲次著/講談社現代新書














漢字を楽しむ
阿辻哲次




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