四文字だけでは読み下し出来ない四字熟語とは?(クイズ) | 日本語を楽しもう!!

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ようこそ!
日 本 語 を 楽 し も う !! 』 
また、読みに来てくれたんですね…!




………。




大抵の四字熟語
読み下し出来ます。





………。






読み下す”というのが
漢文を
日本語に訳すという意味ならば





訳せないものは無いでしょうから

“大抵~出来ます”は
おかしいことになります。




………。




使われている
四つの漢字のみでは
読み下し

(日本語の文の語順に直して読む)

出来ないものも
あります。




………。




読み下し出来るにしても
出来ないにしても

パターンとして
多いものは




主語+述語の形が
二つくっ付いた形

また

二字熟語といえるものが
二つくっ付いた形の


① “2 + 2” の形で




含飴弄孫
(がんいろうそん)

ならば

“飴 (アメ)を含んで、孫を弄ぶ (モテアソブ)”

読み下すことが出来て

“晩年の気儘な隠居生活のこと”
ですが


“飴を含む”という文
二文字と
“孫を弄ぶ”という文
二文字とに
分けることの出来るパターンです。






( “弄ぶ”は

“一輝は、純粋で一途な由里子の愛を弄んだ”
の“弄ぶ”ではなく、

寵愛する”という意味です。
くれぐれも… テヘッ)





………。





あと
例は出しませんが




3文字の言葉と
動詞一文字のように

② “3 + 1

の形





一文字一文字ばらばらの意味で
四つの例を挙げている形(四つの名詞)になっている

③ “1 + 1 + 1 + 1

の形




などがあって…




ここでは
これから出題するクイズ
便宜上

上記3つに分けます。




………。





2文字の名詞と一文字ずつの主語・述語とか

主語述語の組み合わせが一つあって
あとの二文字がばらばらの意味とか

二文字・二文字が名詞で
述語が隠されている(四文字の中にない)とか

二文字の名詞と動詞が二つとか

“○○之△”というように
故事の説明(題名)のようになっているとか





などいろいろあって
2+1+1のパターンも
ありえますが

上記3つとします。




主語も述語も
省略されている
別の例として

人に疑われるような行動
また
そういう行動は
慎めという意味の

瓜田李下”ならば

故事の文章を
略したものですから

判るように読み下せ

瓜田 (カデン)に履 (クツ)を納 (イ)れず、
李下 (リカ)に冠 (カンムリ)を正さず。


となって
①の形といえますが

四つの文字だけでは
文章は作れません。









………。










前置きが
長くなりましたが


ここで問題です。










次の
3つの四字熟語

上記の①・②・③の
どれに当て嵌まるでしょうか?








切磋琢磨





鰥寡孤独





規矩準縄





それでは
考えてください。











………。











………。












Thinking Time です…。












………。










………。










①②③と見比べながら

「はっはーーん!」



良く判っている人ならば
A・B・Cを見た時点で

「はっはーーん!」


そうかそうか
そう来るか…


と言いながら
もう一つ

「はっはーーん!」



言った人は
多分正解だと
思います。













答え

A・B・C 3つ共

③のパターンです。







ただし
切磋琢磨は
①のパターンとして

二字熟語が二つという
説明をしている
場合もあります。





………。





3つ共

四文字だけでは
読み下し出来ない
四字熟語
ということです。




最初にも
言いましたが

四文字以外の
文字を付け足して

意味から
無理に訳す

元になった
故事(文章)に合わせて
訳すことは出来ます。




………。





規矩準縄”は
(きくじゅんじょう)




“4つの基準となるもの”
ということで

基準・標準
更には
模範

という意味で用いる
四字熟語です。






規 “ぶんまわし
矩 “さしがね
準 “みずもり
縄 “すみなわ


つまり


コンパス(円規)で円、丸いものを
曲尺 (カネジャク)で直角、つまり四角いものを
水準器(水平器)で水平、平らなものを
墨縄 (スミナワ)で直線、真っ直ぐなものを

生み出すことが出来ると
いうことです。




孟子は
規準となる計器があれば

それら4つの物(状態)を
数えきれないぐらい
幾つでも
自由自在に作り出すことが出来ると
言っています。




………。




”は
コンパスのことで

ぶんまわし”という
読みがあるのですが

コンパスという
オランダ語が通用していますので

日本語で
この器具のことを
何と呼ぶかといわれると
判らないですね。




“ぶんまわし”という言葉は
可也古くからあるもののようですが

知られたものでは

円規 (エンキ)
両脚規 (リョウキャクキ)

というものがあります。





………。





鰥寡孤独
(かんかこどく)


身寄りが無く
寂しいことを表しています。





”と“”は

どちらも
やもめ”で

元々
“やもめ”は

“夫を失った女性”
を指す言葉です。





“鰥”は
やもお”ともいいます。

“妻を失った男”のことです。




通常
“鰥”は“男やもめ”
“寡”は“女やもめ”
といいます。




”は
“父と死に別れた子”のことで
“みなしご”という
読みがあります。



”は
“老いて子のない人”
“子供のいない老人”
のことです。







宣王が政治の行い方を
尋ねたときに

孟子が答えた
言葉の中に出て来るもので

文王のやり方を
例に出して話しています。




“鰥寡孤独という
四者は
世の中で
最も困窮している人々で
自分の苦しみを
訴える場のない人々です。

文王は真っ先に
この四者のことを
考えた政治をしたんですよ…”

と。




………。




孤独”は熟語じゃないのか
という方がいるかもしれませんが
主語と述語の関係ではなく
名詞で並列の関係です。

元の
故事からして
並列で
単に4つの言葉の意味を説明しているだけですから

元は
四つの独立した言葉ですね。





………。





切磋琢磨
(せっさたくま)




競い合って
互いの人格を向上させる
努力をすること

また

学問・人徳・技芸を
向上させることです。



………。




”は
骨を加工する

”は
象牙を加工する

”は
玉を磨く

”は
石を磨く

ということで

加工したり
磨いたりして
向上させるということです。




元は

切するが如く
磋するが如く、
琢するが如く
磨するが如し。

というもので




立派な君子が
輝き際立っているのは

切磋琢磨しているからだ
と語った言葉です。




………。




ただ
辞書によっては

切磋”は
骨や角を切り磨くこと

琢磨”は
玉石を削り磨くこと

としているものも
あります。




………。




四字熟語
説明すると

長々としたものに
なってしまいますが

懲りずに
また
別の観点から
取り上げてみたいと思います。





………。
………。






(セツ・サイ・セチ・きる・ぎり)

骨を刃物で切ったり擦ったりして細工する。





(サ・みがく・する)

象牙や玉を磨く。





(タク・みがく・えらぶ)

槌や鑿で小まめに打って角を取り玉を美しくする。
努力して学問や技を磨き上げる。





(マ・バ・みがく・とぐ)

玉や石を擦って磨く。





(カン・ケン・やもお・やもめ)

コイ科の淡水魚。
歳を取って妻のない男。

元の意味は
“魚のように丸い目を開けて
涙を浮かべている男やもめ”のこと。





(カ・ケ・すくない・やもめ)

一人ぼっちで味方や財産が少ない。
減らす。
夫に死なれた女性。





(コ・ク・みなしご・そむく)

父に死に別れた子。
独りぼっち。
裏切る。

元の意味は
“瓜が丸く一つ転がっているような
独りぼっちの子供”を表す。
わっと泣く子供の意ともいわれる。





(ドク・トク・ひとり)

独り者。
老いて子のない人。
独逸 (ドイツ)の略。

元は
“目が大きくて桑の葉にくっ付いて離れない虫”
の意で
犬や桑虫のように
一定の場所にくっ付いて動かず
他に迎合しないこと。





(キ・ぶんまわし・のり・ただす・はかる)

逆V字型で、円を描くコンパス。
物事の基準。
計画を立てる。

元は
“矢+見”の形で
矢の棒、直線の棒二本で逆V字型に組み、
その幅を半径として円を描くこと。





(ク・さしがね・のり)

かぎ型の定規。
一定の基準。

元は
“矢(物の長さを矢で計った)
+巨(取っ手の付いたかぎ型の定規)”で
角度や長さを計るかぎ型の定規。





(ジュン・シュン・セツ・セチ・みずもり・のり・はかる・なぞらえる)

水平かどうかを計る道具。
水準器。
水平かどうかを計る。
ならう。

元は
“隹”は
“ずんぐりとして体の下の方が太った鳥”で
三水を付けて、
“水がずっしりと下に溜まる”こととなり
更に十を付けて、
“下に溜まって落ち着いた水面を基準として
高低を揃える”意となる。





(ジョウ・ショウ・なわ・すみなわ)

二本以上の紐を撚り合わせた縄。
直線を引くのに用いる墨縄。
間違いを正す。









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