春草が、画学生だった時の“牧童”図をご紹介します。
画面が左右に長い、当時としては、横長よりも、縦長の方がポピュラーだったのですから、これは異色。
昔は、絵画は床の間で楽しむもの。床の間には、やはり、縦長の作品。と言ううわけです。
しかし、若描きとしても、これは実に良い出来栄え。
二頭の牛と二人の牧童、勿論主従はあるのですが、対照的に二つのものを一つの画面で調和させるのは、なかなかテクニックが必要。
風を感じませんか?中央の木を境にして、右と左の世界が、同じもの同志で構成されているのです。立ち止まった右手の牧童に対して、画面左に向かって風に送られるように、牛を追い立てる牧童、二者のバランスが、小気味良く、狩野風の昔ながらの画風もあまり気にならないのは、この構成の妙が行届いているせい。
色彩が無いのがまた、ストイックで絶妙ですね。
子供は、手足を大きくするとか、額を大きく描くといった誇張をすると、カワユクなるセオリーの通り、実にかわいらしい牧童に仕上がっていますね。
大天才の真骨頂がここにも。画学生のくせに、プロの仕事になってしまうあたりは、
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