福岡は記録的な寒波に見舞われました。
夜明けから1時間で街中が雪に閉ざされました。
どうしても出掛けないといけない用で天神まで。
南国育ちの私には冬が描けない。
修学旅行で北海道に行った時を思い出す。
初めて見た雪景色。
美しくて新鮮で
忘れないように夜中に起きてスケッチブックに描いた。
その時の感覚を思い出す。
クックッと雪を踏む音。
巻き上がる地吹雪。
枝や花弁に積もる雪。
こんな中でも街は動いている。
チェーンをはいた西鉄バスの車輪の音。
5分10分おきに救急車のサイレン。
台車を押す宅配の人。
楽しい。
同じ街の日常とは違う姿に眼を奪われる。
でも北海道で転んだのを思い出し慎重に歩いていたつもりが、
目的地にわずかのところで転倒して脳震盪を起こしてしまいました。
岩田屋前の交差点で助けてくださったご婦人と紳士の方々、ありがとうございました。
今は打った体が痛みますが大丈夫と思います。
なのに、
帰りもどうしたらこの景色を絵にできるか考えながら歩いている。
床に着く前にカーテンの向こうから月明かりが降っているのに気づく。
今日は満月。
懲りずに表に出る。
雪雲がまた吹き閉じようとしている。
慎重に、でも急いで夜の公園まで。
月天心。
シリウス。
自分の眼でみることができた。
冷たい空気に光が冴え渡るのを感じることができた。
今日見たこの世界を脳裏に焼き付けて
またこれをどう絵にするかを考える。