プロフェッショナルにならんといかん。
今回の個展を終えて、
父が示したものでした。
私が絵を描くのが好きになったのは父の影響です。
父のスケッチブックを見るのが好きでした。
絵描きにはならなかったけど、
プロの料理人として皿の上に絵を描いていると言います。
だからこそ絵に関しては誰よりも厳しかった。
小学校の課題ですら手抜きを指摘されるほど(^_^;)
大学で美術を専攻すると決めた時にも
趣味との違いは何かを追及されました。
就職もせず、美研をさぼり、かと思えばすぐに結婚して、イラつかせてたりガッカリさせながら、だいぶ父と母のスネをかじってきました。
それでも私を自由にさせてくれることができたのも、
父がプロフェッショナルとして料理を作り、
その味や店が、そして父と母自身が
たくさんのお客様に愛されてるおかげだと、
今回の故郷での個展で強く感じました。
最近、何度か個展するようになってから、絵についてはあまり言及されなくなりました。
でも『プロにならんといかん』と。
職人にならないといかんと。
作品の味は、まだ関西風関東風みたいに川村愛風という程度。
画面のつくりや技術の完成度はまだ低く、料理でいうところの衛生のような制作・展示の環境面では大雑把で、まだまだ素人だと自分の中で逃げがあります。
楽しんで描くのは趣味。
楽しんで苦しんで描き上げるのは仕事。
そのクオリティは継続的に、一瞬でも下げてはいけない。
たくさん売れて儲かるとかではない。
店の規模の大小は関係ない。
一つひとつの作品を自信を持って世に出せるか。
観る人の心と身体に、取り入れられるだけの価値があるか。
レベルを上げなきゃいけない段階にきたんだな。
考えるとこわくてこわくて震えます。
武者震いのようです。
どんな絵描きになりたいんだと言われたら、
本物になりたい。
父や師匠のような
鋭敏な感覚と高い技術を持って、
ひとに愛される人物になりたい。
人生の折り返し地点に立って、
残りの40年の大きな指針が示されました。
さらなる高みを目指して。
福岡へ帰る車窓から見える高千穂峰に思いました。
とはいえ、サボリ魔な私。
多趣味の父を見習って息抜きしながら頑張ります!