先日、アメリカの親族から封書が届いた。

それはいいんだけど、封筒には「Air Mail」とも書いていないし、差出人の住所表示は「州」どまりで、「U.S.A」とは書いていない。あいつら、いつもそう。

「州まで書いていればU.S.Aだって誰が見てもわかるでしょ」

ということなのか?

 

私は過去に数社、アメリカ系企業に勤務してきたけれど、ほんとアメリカ人のジコチュー主義、近視眼にはへきえきしてきた。

まず、いつも言っているけど、彼らは、アメリカ国外に出て、はじめて「ヤードポンド、華氏」はアメリカ外では通用しないことを知る。逆にいうと、海外に出ないと、それを知らないのが普通だ。だから、彼らは相手が誰であろうと、常にそれらの単位だけでしか言わない。

 

私が勤務してきた上で、こっちが言っても言っても受け入れようとしない不満があった。

アメリカ本社から渡される契約書などの双方が署名する書類だが、これも、アメリカ側の住所表記は「州、郵便番号」どまりで、「U.S.A」まで付記することは断じてない。見たことがない。相手側にの国名は表記するのに。

そして、アメリカ側の連絡先電話番号は、いつも「Toll Free」(日本で言うフリーダイヤル)である。

私がアメリカ側の担当者に、

「なんで国際文書なのに『U.S.A』を付けないの?日本だったら国際契約には必ずJapan、って書きますよ。それに、Toll Freeはアメリカ国外からはつながらないの。つながるローカル電話番号を書かないと役に立たないでしょ」

と苦情、というかリクエストをはさんでも、

「U.S.Aと書いてもいいよ」

とか、

「ローカル番号はXXX-XXX-XXXXだ」

とか返信してくる。だーかーらー、それをあんたらが文書上に書かないとだめなんだよ~~、と憤った。が、全くもって「のれんに腕押し」状態。バカなの?

 

うちのアメリカ人旦那に、上述の封書を見せながら、

「どうしてアメリカ人ってこうなの?」

と聞くと、

「You know the answer. Ignorance」(知っているでしょ、無知なんだよ)

という。

「アメリカ人の大半は一生国外に出ることもなく死ぬ。パスポートなんて持っていない人の方が圧倒的に多いんだから」

と答える。でも、それぢゃあ答えになっていない、と思うんだが。

 

私のように、アメリカ人にもの申すときは、メートル法やセ氏をいちいちヤードポンド、華氏に換算し、円貨は現在のドル換算してから伝えてやる、という親切心がバカみたいに見えてくる。