13日の「『写真館閉店』が悲しくてたまらない」に書いたとおり、閉店する写真館から、両親の写真4葉のデータをもらってきた。
USBからPCに、そのデータをコピーした。
よく見たら、「へえ」と思った。
両親が並んで座って写っている写真の、父の手もとを見たら、父の左手の薬指に、指輪がはまっているのである。
昭和の頑固おやじで、指輪なんて着けたことなんかない人だったのに。
確か、この指輪は、父がどこかで拾ってきたものだ。父はよく、ものを拾ってくる男だった。そもそも、指輪を買うことなんて絶対にない人だったから、拾ってきたに決まっているけど。
それを、母との記念写真撮影のときにだけ、着けてきたのだ。
いくら「記念撮影だから、スーツを着ていくように」と言っても、ひねくれじじいなので聞き入れず、年中着ている普段着を着て行ったくせに、こんなところにだけ茶目っ気というかなんというか。