「多少のお金をあげるから子供を産んで~」、と、いくら行政があおっても、絶対子供は増えないと思うよ。行政からのお金で産みたいと思うほど、女性たちは単純ではないから。

 

まず何と言っても、女性の生き方が多様化した。しかし、女性が「結婚、家事育児」から「家庭も仕事も」への変化もしているのに、男性が相変わらず「仕事」だけで「家事育児」のエリアに進出しないから、女性が仕事しながら子育てできるわけがないのだ。労働については、女性にも雇用機会均等、とか、産前産後休暇など、法律でしばれるところはいろいろしばれているけれど、男性たちに「5時で家に帰って家事、育児をしなさい」と法律でしばることはできない。

 

東京都では、出生率が0.99になったそうだが、当たり前だ。東京の女たちは仕事をしているんだから。

 

小池知事とか蓮舫とかが「東京での子育て支援」をいろいろ主張しているらしいけど、○○手当を出すから、●●は無償化するから、といったアメを用意しても効果あるとは思えない。そもそも、21世紀にもなると、どの国でも子供をたくさん産まなくなる。あのC国だって人口減少に入っているというではないか。

 

 

東京で子供が増えないとなると、地方の夫婦に子供を複数産んでもらって、その子たちに上京してもらい、労働力を確保、というのがこれまでの手段だけれど、先日、NHKの「クローズアップ現代」をチラと見たら、その、地方に住む女性たち自身が、地元を捨てて、上京しているのだという。仕事や自由を求める21世紀育ちの女性たちに、地方は、相変わらず「早く仕事をやめて結婚して夫の家に入り、子供を産んで家事育児、介護に専念する」よう求められているから、だそう。「東京が令和なら、地方は江戸時代」とコメントしている女性もいた。

 

 

 

地方ではまだ長男跡取り制度があるだろうから、女性たちがこれなら、地方に残った長男が、40過ぎても50過ぎても独身、という例もたくさんあるだろうな。次男や三男は都会に出て結婚し、子供もいるだろうけど。

地方の風習を変えてほしい、とは思うけど、反面、いま現在、子供を産んで都会に労働力を提供してくれているのは地方の女性たちなので、地方から女性がいなくなって都会でシングル暮らしをしていると、これから先、もっと子供がいなくなるんだ。地方の都市も次々に消滅していく。

 

来年50歳になる日本女性の28%は子無しなんですって。これより下の世代だと、もっと少なくなると思う。