「あんたは、人の好き嫌いがはっきりしているね」
と昔から母に言われてきた。「それは、良くない」という意味である。
しかし、私は、本質的に相性の悪い人と良い関係を築くことは、まず無理だと割り切っているから、相性の悪い人には、最初から極力かかわらないように生きてきた。そこまで「嫌い」な人って、本当に少ないのだが。おまけに、私が嫌う人は、たいてい他の人たちにも評判が悪い。従って、私の人に対する選択眼がそうズレているとも思っていない。人を嫌うには、それなりの十分な理由がある。無理して相手に合わせようと自分をいつわったりすると、いずれにしてもお互い無理が重なるのである。
しかし、私には徹底して運の悪いところがある。「上司運」である。世の中には、上司が嫌いな人など五万といるであろうから、私だけが例外と言うわけではないが、私の場合、一度「この人いいなあ。この人の下で働きたい」と思って、ひっぱられるように異動すると、あとでその人は辞めてしまい、後任に、私と相性の最悪な人が来るのである。
この間話した、秘密を他部署にしゃべってしまうがさつな女性上司もしかりである。私を採用した上司が辞めた後任として採用された女性であるが、性格が最悪で、メールのきつさは常軌を逸している。おかげで、彼女からメールが来ると、夕方まで「未開封」の状態で黒々している。見るのが本当に億劫なのだ。彼女は、受け取った人がどういう思いで読むのか、全く考慮していないらしい。というか、自分のメールの書き方がきつくて失礼なことを根本的に理解していないようだ。メールとか手紙は、相手に不快な思いをさせるものではない、という基本ルールがわかっていない。不快なことを伝えるならば、メールではなくて口頭で言うべきだ。
夕方まで黒々とした「未開封メール」だが、私は根がまじめで、「なにか大切な案件だったらどうしようかなあ。困ったなあ」と逡巡しつつ、帰宅間際に「えい!!」と開く。開いて、まれに、まともなメールだったら、肩から1トン荷物を降ろしたようにほぉ~~~っとする。しかし、そんなのは滅多に無く、だいたいは失敬なきつい内容である。ビジネス通信とは思えないほど、口語がちりばめられている。読むと低血圧がぐらぐら上昇する。不愉快で仕方がない。今日来たのも、不愉快そうな書き出しだったから、読まずに、さっさと彼女用のフォルダに移動した。
最近、会社のレポートラインが変わり、彼女の上長が、年下の、本当に人のよさそうな男性になった。この人には、何を言っても他人を注意することができないのを、よく知っている。さりとて、頑張ってまた転職したところで、行った先にまた変な上司がいそうだ。一体私はどうしてこんなに上司運が悪いのであろう。
と昔から母に言われてきた。「それは、良くない」という意味である。
しかし、私は、本質的に相性の悪い人と良い関係を築くことは、まず無理だと割り切っているから、相性の悪い人には、最初から極力かかわらないように生きてきた。そこまで「嫌い」な人って、本当に少ないのだが。おまけに、私が嫌う人は、たいてい他の人たちにも評判が悪い。従って、私の人に対する選択眼がそうズレているとも思っていない。人を嫌うには、それなりの十分な理由がある。無理して相手に合わせようと自分をいつわったりすると、いずれにしてもお互い無理が重なるのである。
しかし、私には徹底して運の悪いところがある。「上司運」である。世の中には、上司が嫌いな人など五万といるであろうから、私だけが例外と言うわけではないが、私の場合、一度「この人いいなあ。この人の下で働きたい」と思って、ひっぱられるように異動すると、あとでその人は辞めてしまい、後任に、私と相性の最悪な人が来るのである。
この間話した、秘密を他部署にしゃべってしまうがさつな女性上司もしかりである。私を採用した上司が辞めた後任として採用された女性であるが、性格が最悪で、メールのきつさは常軌を逸している。おかげで、彼女からメールが来ると、夕方まで「未開封」の状態で黒々している。見るのが本当に億劫なのだ。彼女は、受け取った人がどういう思いで読むのか、全く考慮していないらしい。というか、自分のメールの書き方がきつくて失礼なことを根本的に理解していないようだ。メールとか手紙は、相手に不快な思いをさせるものではない、という基本ルールがわかっていない。不快なことを伝えるならば、メールではなくて口頭で言うべきだ。
夕方まで黒々とした「未開封メール」だが、私は根がまじめで、「なにか大切な案件だったらどうしようかなあ。困ったなあ」と逡巡しつつ、帰宅間際に「えい!!」と開く。開いて、まれに、まともなメールだったら、肩から1トン荷物を降ろしたようにほぉ~~~っとする。しかし、そんなのは滅多に無く、だいたいは失敬なきつい内容である。ビジネス通信とは思えないほど、口語がちりばめられている。読むと低血圧がぐらぐら上昇する。不愉快で仕方がない。今日来たのも、不愉快そうな書き出しだったから、読まずに、さっさと彼女用のフォルダに移動した。
最近、会社のレポートラインが変わり、彼女の上長が、年下の、本当に人のよさそうな男性になった。この人には、何を言っても他人を注意することができないのを、よく知っている。さりとて、頑張ってまた転職したところで、行った先にまた変な上司がいそうだ。一体私はどうしてこんなに上司運が悪いのであろう。