夫が支那人を表していわく、
「They cannot drive, but, they can cook.」(中国人は車の運転は下手だが、料理は上手だ)
こう言っているアメリカ人は夫だけではない。
さて、今日は、前から一度食べに行ってみたいと思っていた中華粥やさんでランチを取った。
席に案内されると、隣には70歳前くらいの夫婦が、そして、あい席だったので目の前にも女性が座っており、みな同じくお粥セットを食べていた。お粥に、肉まんと、漬物がついたセットである。
びっくりしたのは、その夫婦の夫の方である。せっかく注文したのに、一口も食べていないのである。妻との会話の内容を聞いていたら、どうやら、胃が痛いかなんか、そんな不調があるので食べられないみたいだったが、それならなぜ飲食店に入って注文などするのであろう。妻は、食べながら、しきりと時刻表をいじっていたから、これから新幹線に乗って家へ帰る、ってところのようだったが、それにしても、食べられないなら注文しなければよいではないか。不思議な夫婦だった。
お粥セットには、揚げて細かくしたワンタンの皮、ねぎのみじん切り、そして香菜(シャンツアイ、パクチー、コリアンダー)が薬味についてきた。私は香菜に目がない。しかし、私の目の前の女性は、それらを一切いれずにお粥を食べて終わり、席を立った。
もったいない・・・・
そっくり残したおっちゃんのランチももったいなかったが、まさかそれをいただくわけにもいかない。しかし、香菜がほしい、あの香菜、もったいない・・・てなわけで、店員が向こうを見ている間に、その薬味皿をぱっと手に取り、私のお粥に入れてしまった。あ~、私ったら。
出口で会計をしたとき、支那人のお姉ちゃん店員が
「おかゆせどななひゃぐえんです」(お粥セット700円です)
と、中国語なまり丸出しの日本語で会計してくれた。世界でも、中国語話者と韓国語話者は、「濁音」を濁音として認識しない、という不思議な言語だが、なぜか濁音にならなくても良いところがしっかり濁音になる癖がある。我々が外国語を話すと、きっと、こんなふうに聞こえるんだろうな、と思った。