アメリカの「感謝祭」に多少なりとも知識がある人はわが国にも多いが、私が
「日本にも昔から感謝祭ってあったのよ」
というと、大抵の人たちは「知らない」と言って驚く。それが、今日である。
といっても、かくいう私も、かの名作「日出処の天子」(山岸涼子作)によって知ったのが発端だった(まこと、日本の漫画は教育的でありがたい)。通常は「大嘗祭(おおなめさい)」というが、新しい大王(今の天皇)が即位した年に限っては「新嘗祭(にいなめさい)」というのだ、とあり、同作品中に、額田部女王(のちの推古女帝)が、厩戸王子(聖徳太子)の手紙により、大嘗祭を執り行うシーンが描かれていた。その年の収穫を祝う、という趣旨においては、アメリカでおこなう感謝祭と偶然ではあるが似ている。ただ、収穫を喜ぶという感覚は、世界中共通のものであろうから、日米のほかにも、数え切れない国々で、何らかの祭りをおこなっているに違いない。
昔、「祝日と休日はどう違うか知っているか?」と聞かれて、答えられなかったことがある。
その人の回答では、
「祝日は皇室に由来し、ずらせない日。休日はそれと違って、皇室に由来しないから、第○月曜日とかにずらしても差し支えない日」
という説明だった。
ちょっとひも解いてみよう。
固定してずらせない日
1月1日 これはほとんど世界中お休みである。皇室由来というわけではいと思う。
2月11日 建国記念日(紀元節。毎年賛成派と反対派が集会を開くけど、とにかく皇室由来)
3月23日ごろ 春分の日(1947年まで「春季皇霊祭」と呼ばれていた)
4月29日 昭和の日 (いうまでもないが昭和天皇のお誕生日)
5月3日 憲法記念日 (皇室由来ではないが、GWの中にあるので固定しているのであろう)
5月4日 みどりの日 (同上)
5月5日 子供の日 (おそらく、同上)
9月23日ごろ 秋分の日 (1947年まで「秋季皇霊祭」と呼ばれていた)
11月3日 文化の日 (しかし明治天皇のお誕生日。明治節)
11月23日 勤労感謝の日
12月23日 今上陛下のお誕生日
第○月曜日にずらせる日
1月15日ごろ 成人の日
7月20日ごろ 海の日(これってなんだろう?7月に祝祭日がないので設けられたとかいうが?)
9月15日ごろ 敬老の日
10月10日ごろ 体育の日 (東京オリンピック開催の記念日なのだから、固定しておけばいいのに)
Wikipediaによると、「新嘗祭」は、神道の考え方と結び付いていたため、占領軍が危険視し、アメリカの「Labor Day」と「Thanksgiving Day」をあわせた名前を考えだし、その結果「勤労感謝の日」となった、という。
しかし、そういった文化的、歴史的な背景をないがしろ、かつ、滅茶苦茶にされて、私は怒っているのだ。私だって「日出処の天子」を読まなかったら、我々の遠い先祖が、飛鳥時代の昔から、感謝祭をおこなう伝統文化を持っていたことなど、知らずに一生すごしていたかもしれない。アメリカの占領にあった時代は遠い昔。今、思い切って、祝日を昔の名前に戻してはどうか・・・・ と思ったけど、民主党政権では考えるだけでムダか。ため息が出た。
「日本にも昔から感謝祭ってあったのよ」
というと、大抵の人たちは「知らない」と言って驚く。それが、今日である。
といっても、かくいう私も、かの名作「日出処の天子」(山岸涼子作)によって知ったのが発端だった(まこと、日本の漫画は教育的でありがたい)。通常は「大嘗祭(おおなめさい)」というが、新しい大王(今の天皇)が即位した年に限っては「新嘗祭(にいなめさい)」というのだ、とあり、同作品中に、額田部女王(のちの推古女帝)が、厩戸王子(聖徳太子)の手紙により、大嘗祭を執り行うシーンが描かれていた。その年の収穫を祝う、という趣旨においては、アメリカでおこなう感謝祭と偶然ではあるが似ている。ただ、収穫を喜ぶという感覚は、世界中共通のものであろうから、日米のほかにも、数え切れない国々で、何らかの祭りをおこなっているに違いない。
昔、「祝日と休日はどう違うか知っているか?」と聞かれて、答えられなかったことがある。
その人の回答では、
「祝日は皇室に由来し、ずらせない日。休日はそれと違って、皇室に由来しないから、第○月曜日とかにずらしても差し支えない日」
という説明だった。
ちょっとひも解いてみよう。
固定してずらせない日
1月1日 これはほとんど世界中お休みである。皇室由来というわけではいと思う。
2月11日 建国記念日(紀元節。毎年賛成派と反対派が集会を開くけど、とにかく皇室由来)
3月23日ごろ 春分の日(1947年まで「春季皇霊祭」と呼ばれていた)
4月29日 昭和の日 (いうまでもないが昭和天皇のお誕生日)
5月3日 憲法記念日 (皇室由来ではないが、GWの中にあるので固定しているのであろう)
5月4日 みどりの日 (同上)
5月5日 子供の日 (おそらく、同上)
9月23日ごろ 秋分の日 (1947年まで「秋季皇霊祭」と呼ばれていた)
11月3日 文化の日 (しかし明治天皇のお誕生日。明治節)
11月23日 勤労感謝の日
12月23日 今上陛下のお誕生日
第○月曜日にずらせる日
1月15日ごろ 成人の日
7月20日ごろ 海の日(これってなんだろう?7月に祝祭日がないので設けられたとかいうが?)
9月15日ごろ 敬老の日
10月10日ごろ 体育の日 (東京オリンピック開催の記念日なのだから、固定しておけばいいのに)
Wikipediaによると、「新嘗祭」は、神道の考え方と結び付いていたため、占領軍が危険視し、アメリカの「Labor Day」と「Thanksgiving Day」をあわせた名前を考えだし、その結果「勤労感謝の日」となった、という。
しかし、そういった文化的、歴史的な背景をないがしろ、かつ、滅茶苦茶にされて、私は怒っているのだ。私だって「日出処の天子」を読まなかったら、我々の遠い先祖が、飛鳥時代の昔から、感謝祭をおこなう伝統文化を持っていたことなど、知らずに一生すごしていたかもしれない。アメリカの占領にあった時代は遠い昔。今、思い切って、祝日を昔の名前に戻してはどうか・・・・ と思ったけど、民主党政権では考えるだけでムダか。ため息が出た。