週末、100円ショップに行った。老親のために、家のあちこちに拡大鏡(虫メガネのでっかいの)をいくつか置いてもらおうと思ったのである。感心なことに、たった1つ100円で、幾種類もの拡大鏡が売られていた(ちゃんと見えるかどうかは別だけど)。

と、そこに、同じく拡大鏡を買いに来ていた、インド人とおぼしき男性が、店員の男の子に、あれこれと質問していた。が、店員さんは、(~ ~;)←汗 状態。見かねて、私がMay I help you?と言い、そのインド人を引き取ってしまった。

インド英語は、と~~~~~~~~っても、苦手なのだが。

100円ショップでの会話なので、単純に、これは何だ、とか(日ごろ使ったことのない「magnifier」などという単語がサラっと出てきたのはラッキーだったとしか言いようがない。脳細胞の奥に単語のストックがあって感謝)、1包みにいくつ入っているのだ?とか、これはどういう商品だ?とか、単語を数個しか使わない程度の会話なのに、その人の言葉が聞き取れず、「Pardon me?」を2度ほど発動してしまった。

インド人のIT系進出が著しい。多国籍企業は、ソフトウエア開発部門をインドに置いたり、あるいは、インド人たち自身が、インド国外の企業にて、IT系の職を得ることも全く珍しくなくなった。私の勤務先でもしかり、である。

が・・・
困るんだ、これが。

時々、会社に新しいシステムが導入されるので、その使用方法の説明を、全支社、Webを見ながら、PCにヘッドセットを差し込んで、英語で受けなければならない。ただでさえITに詳しいとは言い難い私にとっては、外国語で説明を受けるだけで難行苦行なのに、to make things worse, 説明するのが、ほとんどそのインド人になってきたのである。これには参る。私の周囲の英語堪能者に聞いても、誰一人として、インド英語が好き、とか、わかる、とかいう人はいない。きれいにいない。

先日、なにやら、私が世界中のオフィスから、ある新しいシステムをテストするテスター数十名の一人に選ばれ、11月X日までが締め切りだからやれ、などと勝手なことをメールで言われた。仕方ないので挑んでみたら、説明のとおり動かない。なので、「動かないときはここにメールを」という指示通り、メールを送った。
数日後、急に電話がかかってきた。出たら、聞きなれない外国語が流れた。スワヒリ語か何か?と思ったら、インドの、当該テストを担当している部署からだった。よーくよーく聞いてみると、いまからやり方を説明するので、私の言うとおりにやれ、という話らしい。
私はあわてふためいた。思い切って、
「こんなことを言って本当に悪いのだが、我々日本人にとって、インド英語は、本当についていけない。だから、説明は、メールで送って欲しい」
と言ってみた。電話の向こうの人は、憮然とした感じで電話を切った。
翌日は、何もメールは来なかった。怒ったのかな、と思った。
ところが、翌々日、メールが来た。そして、そのメールのとおりにやってみたら、ほぼ解決できた。

一つ確かなのは、わざわざインドから高い電話代をかけて説明してもらっても、私は絶対にできなかった、ということだ。