● 丸暗記ではない象意の展開の仕方~一白水星篇~
大阪の易者 武部泰莞です、こんにちは。
●はじめに 象意辞典は必要か?
九星の生徒さんに、よく
「象意がたくさん載っている本はありませんか?」
「辞書のように調べられる本はありませんか?」
と聞かれます。
象意というのは、一白から九紫までのそれぞれの星が持つ意味のことです。
鑑定をするときには、出ている星の象意を使って話しをしていきますから、少しでも多く象意を知りたいというのは、自然な気持ちだと思います。
私自身は↓の本を読みながら最初は勉強していましたよと、よく紹介していました。
ただ、勉強法としては、丸暗記はすすめません。
●象意は「覚えるもの」ではなく、「導き出すもの」
さて、この象意は沢山の意味があり、また別の星で同じ意味が出ることもあります。
ですから、私はこの点を意識して、上記の本を使っていました。
つまり、
・書かれているものを別の九星に当てはめられないか考える
・自分ではどう解釈するかを考える
ということをやっていたのです。
だから、言えることですが、象意を全て丸暗記しようとするのはやめておいた方が良いです。
本の中で自分が知らない象意を頭に入れておしまい……これでは永遠に象意を追い求めなくてはいけなくなりますから、心が折れますし(笑)、この態度は全く応用出来ていないことを示していると言えます。
何度か触れていますが、私は昔、塾講師をしていました。
そこで、暗記を頑張って定期テストで良い点を取ったのに、模試では少し落ちるという子を何人も見てきました。
これは、「暗記」が「理解」に繋がっていないというのが理由です。
学校と違って、塾は教育ではなく効率を求められますから、このことについて触れはしていましたが、十分ではなかっただろうなと思います。
(今の時代、学校もそうなってしまっているのかもしれませんが、それに触れると話がずれるのでこのへんで)
話を九星の象意に戻しましょう。
象意を実践的に使えるものにするには、丸暗記して「覚える」のではなく、理解して「導き出す」という意識を持たないといけません。
●象意は基本象意から広がる
ではここで、一白水星を例に、象意を導き出していってみましょう。
まず、最低限覚えなければいけない基本象意(丸暗記するもの)があります。
一白水星なら、
○五行は「水」
○正象は「水」
〇易卦・本宮は「坎」
○先天盤では「二黒」
〇家族は「中男」
〇方位は「北」
〇季節は「冬」
〇二十四山は「壬・子・癸」
〇二十四節気は「大雪、冬至」
○月は「新暦十二月頃」
〇時間は「午後十一時から午前一時」
〇色は「黒」
〇数は「一・六」
〇味は「鹹味」
象意は丸暗記しなくて良いと言いましたが、基本象意だけは別です。
その星の名前を聞いて、反射的に出てくるレベルまで覚えておかなければ、星を理解して応用することは出来ません。
ここから展開させていきます。
〇五行は「水」 〇正象は「水」
水はどこから来るでしょうか。
山から湧き出し、川となり、海へ流れます。
そして蒸発して雲となり、再び雨や雪となって地上へ戻ります。
つまり水は常に循環しています。
ここから、
・「生まれる」
・「流れる」
・「循環する」
・「川」
・「海」
・「雨」
・「雪」
といった象意が自然に導かれます。
これは暗記したのではなく、「水とは何か」を考えた結果です。
さらに、「水の性質」から広げていきます。
水は高い所から低い所へ流れます。
真っ直ぐではなく、障害物を避けながら進みます。
ここから、
・「苦労」
・「困難」
・「忍耐」
・「回り道」
・「試練」
といった意味が見えてきます。
また、水は器によって形を変えます。(「水は方円の器に従う」と言われます)
ここから、
・「適応力」
・「柔軟性」
・「協調性」
・「社交性」
という象意が導かれます。
また水を人体に当てはめると、
・「血」
・「涙」
・「汗」
などが考えられます。
涙なら「悲しみ」。
血なら「血縁」や「家系」。
汗なら「苦労」や「努力」。
このように人体への対応からも象意は広がります。
〇易卦・本宮は「坎」
一白水星の本宮は坎宮です。
「坎」は「土に欠ける」で「穴」を意味します。
穴の中に入った状態を想像すると、
・「暗い」
・「寒い」
・「孤独」
・「隠れる」
・「秘密」
という意味が自然に出てきます。
さらに穴に落ちれば、
・「困難」
・「問題」
・「苦悩」
・「行き詰まり」
という意味になります。
これらは「穴の中にいる状態」を想像して展開させています。
〇方位は「北」 〇季節は「冬」
一白水星は北方であり、季節では冬です。
冬を思い浮かべれば、
・「寒さ」
・「暗さ」
・「静けさ」
・「蓄える」
・「休息」
といった意味が見えてきます。
また冬至は一年で最も日が短い時期です。
そこから、
・「陰」
・「内向性」
・「女性性」
という考え方も生まれます。
他にもありますが、とりあえず展開方法、導き出す方法はお見せ出来たと思いますから、このあたりにしておきます。
●注意点:連想ゲームではない
展開させる上で、単なる連想ゲームになってはいけないということに注意して下さい。
あくまでも、
・五行
・易卦
・方位
・季節
・時間
といった基本象意から出発し、その性質を論理的に展開していくことが大切です。
例えば一白水星を見て、
「なぜ苦労なのか」
「なぜ秘密なのか」
「なぜ社交性なのか」
を説明出来なければ、それは象意とするには不十分です。
(「苦労」、「秘密」、「社交性」については説明出来るものなので、象意として良いものです)
●おわりに 応用出来るからこそ学ぶことは楽しい
冒頭に書いた、生徒さんからの「辞典や辞書のようなものはないのか?」という質問も、九星が面白くて聞いて来られたものであることは分かっています。
ただ、「もっと多くの象意を知らなければ鑑定出来ない」と考えてしまっているところがあるように感じます。
そうではなく、基本を押さえた上で、自ら応用させて考えていくことこそ、占いの醍醐味であって、面白いところです。
その面白さを少しでも伝えられたら良いなと思って、この記事を書いてみました。
伝わっていれば、嬉しいです。
運命学実践家・易者 武部泰莞
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