巷で話題の激安USB-DAC。

TOPPING D10。
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蓋を開けて驚いたのはハンダ付けの綺麗さ。
過去の中国製激安DACによく見られた表面実装部品を
無理やり手でハンダ付けしたような汚さが無い。
紛れもなくリフローで製造されたものと想像されます。
そして異様なほど多い、黄色っぽいタンタルコンデンサー。
まるでオシロスコープの基板を見ているかのようで驚きです。
SPDIFの同軸出力もパルストランスで絶縁されています。
なんだかコストダウンの様相が見られません。
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よくみると、更に驚くことに正負8Vを生成して、
I/VのオペアンプOPA2134と、
LPFのオペアンプOPA2134に電圧を供給しています。
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これまでみてきた激安USBDACは
USBの電源電圧5Vの制約で2Vrmsの信号出力ができませんでした。
いや、できないだけならまだ良いのですが、0dBの信号を入力すると
信号が歪んでしまうものが少なくなかったように思います。
ちょっと前のES9018K2MのDACもそうでした。
対策するにはそもそも2Vrmsを出力しようとする回路構成を
2Vrmsを出力しないようにするのが一番簡単な方法。
もう一つは面倒ですが電源を作り出すこと。
激安DACでそんなことをするのは見たことがありませんでした。
 
D10は、USBの5Vから正負8Vを生成してオペアンプなど
アナログ段に電圧を供給するというこった作りです。
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ちゃんと2Vrms出力できます。凄い。
テスターの指す電圧は正負8V→16Vです。※USBの5Vにあらず!!
正直なところ1万円未満でここまでされたら、
他のメーカーは太刀打ちできないだろうと思います。
 
まぁ電圧生成のICは本来はLED照明など向けの汎用品で
特段低ノイズという訳ではなさそうなのでそこに手を入れてみたり?
取り外ししやすそうなI/Vのオペアンプ。簡単交換のLPF用オペアンプ。
 
これだけ小型なら、ぺるけさんところの
AKI.DAC-U2704を使ったトランス式USB DACを
TOPPINGを使ったトランス式USB DAC
へ発展させて活躍しそうではないでしょうか?
トランスは1:1のTpAs-202が良いか?
 
 
補足:
ひと昔前の中国製DACはこんなんでした↓
 
 
 
2020年中盤 D10sが登場しました