弾けて澱んで溜まりゆく、夜が内に巣食ってやがる、
午前か午後かどちらも同じ、盲目的な闇が降るころ、
キャンディなんて奥歯で砕いた、傷だらけの右手にギター、
左手、ポケット、突っ込んだ、
唇はひび割れて、真似た鳥の泣き声は、
生まれた瞬間殺される、悪魔の叫び声みたい、
死神が欲しがっていた、だから左は夕が終わるまで寝てる、
氷みたいに冷たいガラス、そんな左手、羽根はちぎれた、
地獄行きのバスに乗るには、天にそいつを掲げりゃいいって、
虚無になるまで浄められ、別の命に変えられる、
彼は生まれ変わるつもりがない、
172度の火を点けて、瞬い閃光放つ吸い殻、
グラスの赤は昨日の残り、裂いた花の血が匂う、
引っ掻き廻すメロディで、不愉快になる昨日を殺した、
代償には世界地図、生くべき地がない星を、
天に掲げた、だからきっと明日はない、
十時に裂かれて吹き出す赤は紅蓮の炎、
終わらせるつもりで砂漠へ向かう、
×字に断たれて吐き出す声は産声みたい、
昨日のことは忘れちまった、消えてなくなったんだろう、
それがいい、それがいいんだ、
無言の左が戯れ事だって、耳障りに笑ってやがる、
<love girl?>
⇒“girl Tammy diary”
⇒“girl Tammy diary-2”
⇒“girl Tammy diary-3”