
慌てて開いた春の花、まだ根は凍ったまんま、
垂れた花弁を指につまんだ、息苦しくって泣き出しそう、
耳を澄ませば、
音にならない空気の震え、そんなものさえ聞こえてきそう、
だから時には無音のなかで、
眠り続ける猫みたいに、
静かに浅い呼吸だけ、繰り返してる猫みたいに、
ずいぶん長く眠ってた、そんな気がした、
確かに気がするだけだけで、昨日によく似た、
今日は地続き、さして代わり映えはないみたい、
好きな人と手を繋ぐ、
レンゲ畑を見に行きたい、陽のあたる風の道、置き捨てられたタイプライター、
懐かしい、音楽家の形見がある街、
好きな人と笑い合う、
薄い紫探しに行こう、眠ったままでもかまわない、
寒さがまだ残るから、ブランケットかぶって行こう、
デニムの褪せた、シャーベットの淡いブルーの、
大好きな、人とふたり手を繋ぐ、
耳をすませて、
消えゆくだけの光を探しに、
耳をすませば、
例え消えゆくさだめの光だとして、
“walkin'”
永遠のビーチ
隻眼の王
“gloria”
