
ほどけてしまったツインテール、流れる黒い髪は土の上、
シュシュの代わりに花が咲いてた、まだ誰もが種を知らない、
100年前に焼かれた森は、ネネの魔法で呼吸を還す、
スケッチブックにスペルを記す、細い体は上下して、
そのたび揺れる彼女の胸は、遠い記憶、あたたかいだけ、美しいだけ、
柔らかな夢ばかりが廻り続ける、
脆く華奢で儚さばかりで、目覚めるときは忘れてしまう、
季節の雨が空を濡らした、眠りの森はその手を広げて彼女を掬う、
目覚めないよう、その地の命が巡るよう、
冬支度のウサギたち、ネネの寝息に耳を澄ませて、
恋人に抱かれた夜の魔法だけ、
彼女はいつも聞こえてこない声だけ想う、
その手のなかに残された、冷たくなった指を絡めた、
魔法をかけた夜の夢を見るために、
夢のなかはあまりにキレイで、ネネはもう解けない魔法を見つけてしまった、
眠りの森は彼女が永久に眠るよう、しなやかな歌、歌ってる、
illustration and text by Billy.