沈む月が白い尾を引く明け方の直線を、
煙を吐かせながら走らせる、
ふたりはその道、行く先なんて知らないし、
知りたいとさえ思わない、
ガードレールに金属擦って、
サイドミラーを削り落とした、
タバコをくわえて、
ハンドルから手を離す、
助手席の笑顔はいつも、忘れたいを忘れさせてくれるんだ、
憂鬱そうに月に並ぶ見慣れぬ星は、2つか3つ交互にひかり、
太陽は錆びもせずにただ夜を焼き尽くすつもりだろう、眠らないから夜はただ黒いだけ、
月とオーロラ、まだ名前のない星座が待つはずの、
思い描く最後の国が二人を待ってる、恋人は空想の世界地図を眺めてる、
歌を隔てる国境を、凍るナイフの切っ先みたいに冷たい風を、
言葉のない真っさらな白い景色を、
ふたりは越えるまで走り続ける、
地平の果ては永遠に終わらないから、旅だけがまだ続く、