ジョゼとロズワース -part3-
生きる術さえ持たない無力なままの15歳、
貧しきばかりが集まる街には生きる手段も用意されない、
少女は夜の色を売り歩く、
いつか描いた光のまばゆさなんて日常に消されてく、
ナイフ手にした少年は、断ち切れなさを切り裂くように、
拭い去れない赤に手を染め、もう戻れないくらいの闇をゆく、
欲しかったもの、その何かを掴めない、
手にしたのは汚れ物に似た体、例えば放置された猫の轢死体にも似てる、
買われることに慣れない夜をゼロになってやり過ごす、
鳴りやまぬは悲鳴に似た風、僕らが生きるこの世界はそんなものに満ち溢れ、
“このナイフって、何のためにあるか知ってる?”
“知ってるけれど、知らないふりをしていたい、
また何か澱みに触れる、そんな気がして”
生き苦しさを抱えるふたり、いつか見た光のカタチ、
繋いだ手で宙に描いて、色はまだ思い出さない、
色はまだ思い出さない、たぶん忘れてしまったんだろ、
だけど、まだ消えたわけじゃないって気づく、
嵐の海に飲まれる船たち、声すら上げず飲み込まれるは棄てるに慣れた弱きものたち、
闇に慣れた病む街を、再び旅立つ決意はヒカリ、
この雨、この風、蘇らせたヒカリのありか、
ジョゼとロズはあのときみたいに手を取り合って、
鳴る雷雲の向こうに見えた、そんな気がしただけかもしれないけれど、
他の誰より早くゆける少年少女、また陽の射す場所を探して、
汚れを体に刻んだまんま、
また明日へ駆け出した、
また明日へ駆け出した、
生きる限りは未来にまた導かれ、
かすかであっても光を掬い上げながらゆく、
それは誰も同じだって、本当はわかってる、

-end-