「LESS THAN ZERO」
〝やれやれだ〟
つぶやくグラウル、クローゼットを蹴飛ば閉める、
なかには似たシェイプのスーツが2着だけ、
嫌う返り血、色を吸い込むブラック・スーツ、1度の仕事にひとつだけ、終わればスーツは捨てると決めてんだ、
冬が終わりは7つもあった、それだけ誰かを殺しちまった、
ひでえ話だ、死人を増やして生きてんだ、
ブラック・スーツは作ればいいが、
同じスーツは作れやしない、まったく同じはありゃしない、
テイラー・マスター、死んじまった、
〝俺のスーツ以外で殺しはやるな、
やられちまう羽目になる〟
そんな事を言っていた、
戯れ事だと笑い飛ばした、
信じるものなんてこの世にはない、
けれど、あのジジイのスーツ以外は調子が狂う、
〝もうそろそろ終わりにしろってことか〟
孤独にこぼしてラストに決める、
ボスに言うんだ、仕事は次で終わりだと、
残る1着、あの娘に逢いに行くために、
冷たい微笑さえ浮かべ、
グラウル、最後の仕事もクールに終えた、
〝俺の後はビトレイってヤツがやるらしい〟
ピストルが欲しいと言っていた、
道具はもう必要ないんだ、くれてやろうか、
解放された、これであの娘に逢いに行ける、
1年ぶりだ、まだ覚えてくれているのか、
血の匂いは漂ってはいないのか、
かまわない、かまってられない、
解放のグラウルは、爛れた夢から離れてく、
original text by……
“neco-chukuma”
rewrite by……
“billy-t”
to be next“zero”.