北の果てに似た氷原、右も左も分からない。
太陽はどこか遠く静かに眠ったままだから、両目凝らしても方角すら分からない。
僕たちは前だと思う光へゆくだけだ。
光はそこにあるか?
よく見てみよう、シャムが手を振っている。
勝敗などなく、並走する者さえいない孤立の地平だ。
踏み締める二脚は凍り、どこかに置いてきちまった。
痛みも血も凍るから、僕らはむやみに広い地平を彷徨い、よだれさえも氷柱にしながら、残された腕で這う。
感情は千切れたよ。
眠る余裕すら与えられない。
ねえ、これが現実ってやつなのか?
ねえ、ここで生き続けろって?
独りで生きられるほど強くないんだ。
誰かと手を取り、生きてるんだ。
この世界、僕らの生きる場所がここだと言うんなら、
せめて抱きしめてくれないか。
繋がり合わせた体温、少しだけなら溶かし合える。
だから、
手を繋いで光を探そう。