魔法使い柄のタトゥー、利き腕左に入れたって、彼女は電話をとるなりそう言って、どんな柄かと聞いたんだ、そしたら想像してみなよって。
肌が弱くっていつもぶつぶつ言っていたのに、血を流してまで魔法をかけたかった僕の恋人、その魔法使いが憎らしいや。
思い出したいから移り変わった景色を見てきたよ、湖には氷が張ってアヒルたちはいなかった、変わってくものばかりで取り残された気分になって、山小屋からは煙が滑ってた。
新しいカミサマをつくり始めた人間は孤独者からありったけを奪うつもりで、神はいつからか商売道具になって歪んだ救いが溢れてる。
魔法使い柄のタトゥー、棲み始めた彼女に逢いたくて、その左を触ってみたくて、湖の氷を手にして少しずつ行くよ。
鏡の湖、きっと水になってるけれど、その澄み渡る透明で魔法使いを撫でにゆくから、もう少しだけ魔法は待っててよ。
奇跡は待っててよ、
光を置いててよ。