脱線したまま放置されてる、貨物列車のコンテナ住んでるアン・ジュール、真冬の間はいるけれど、夏に来る前には引っ越したい。
つぶやきながらギターを奏でるアン・ジュール、寒い空の雲の切れ間にボサノヴァ歌う、スキャット歌詞を乗っけてケセラセラって歌ってる。
ギター片手にどこへでも、マフラー風になびいてる。夜が来るなら街灯下をステージに、リクエストは受けないけれど、手拍子、指笛、鳴らされる。
誰もいなくなったなら、アン・ジュールは星か夜空に歌うだけ。
少し飲んだら、いつまでだって歌ってられる。
愛とか恋とかそんなこと、アンにはあんまり関係ないけど、欲しがる気持ちは分かってる。それでも歌うと忘れちゃう。
迷い犬の背中を撫でて、コンテナ我が家に連れ帰る。
夏が来るときっとここには住めないからって、名無しの犬と話してた。
観覧車を探そうよ、誰も乗らない棄てられちゃったゴンドラを。
できたら時々、回って欲しい、そんなゴンドラ探そうか。
真冬を越えて、夏を迎えるアン・ジュール、ひとつ大人になった彼女は、きっとゴンドラ、ギターつまびきボサノヴァ歌ってる。