※これは、あくまでもまつの妄想です。
オルペンさん以外は読まないで下さい。
ジュンス目線
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ユチョンの父親が亡くなった・・・
それは、南米チリでアジア人初のライブを成功し、
その朗報を韓国に持ち帰る直前に訪れた訃報だった。
帰国後、ユチョンは急いで病院に急行して、
僕はジェジュヒョンの自宅で、ユチョンからの連絡を待った。
帰国した時の大きな荷物もそのままに、ジェジュヒョンと二人、
何をするともなくリビングのソファーに座っていた。
「ユチョン・・・大丈夫かな。」
「・・・そう、だな。」
なかなか、ユチョンからの連絡が来なくて、
沈黙に耐えられなくなって発した会話も繋がらず、重い空気に溶けていく。
しばらく、ただ何もせず、空を見つめる・・・
すると、
カチャリと玄関の扉が開く音がした。
僕は慌てて玄関まで行くと、そこにはマーネジャーとユチョンの姿が・・・
「ユチョン・・・」
僕が名前を呼ぶと、ユチョンは力なくふわっと微笑み
「遅くなってゴメン。ちょっと話があるから・・・ジェジュヒョンは?」
「リビングだけど・・・」
「わかった。」
そう言って、僕の横を通り過ぎた。
・・・ユチョンの目が、腫れていた・・・
「ジュンス。」
マネージャーに呼ばれ振り返る。
「ヒョン・・・」
「俺は、事務所に顔出しに行くが、明日の予定はまた後で連絡する。」
「う、ん・・・」
マネージャーを見送り、僕もリビングへ向かう。
ユチョンはキッチンで水を一気に飲んで、一つ、大きな溜め息を吐き、
僕とジェジュヒョンが座るソファーへと近付いてきた。
やはり、ユチョンの目は、真っ赤に腫れていて・・・
「俺が喪主をすることにした。仕事のスケジュールも今、マネヒョンに調整して貰ってる。二人にも迷惑かけることになるけど・・・ごめんね。」
「ユチョン・・・」
それまで、静かに座っていたジェジュヒョンが立ち上がった。
「ユチョン・・・」
ただただ名前を呼び、ユチョンをきつく、抱きしめた。
「ごめんね?ジェジュヒョン・・・ごめん・・・」
「うん・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・」
「ごめん・・・・ごめん・・・」
『ごめん』を繰り返すユチョン
声が震え始めた。
「ユチョン・・・大丈夫、・・・っ大丈夫、だ・・・」
「ごめん、なさいっ・・・ごめ、・・・」
それは、誰に対しての『ごめん』なのかは、一目瞭然で・・・
僕も堪らず、ユチョンとジェジュヒョンに抱き着いた。
それから、僕たちは三人で固まって、静かに故人を思い、涙した。
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その後、ユチョンは、
『家に帰るね?母さんとユファンが心配だし、俺、長男だから、しっかりしなきゃ、ね。』
と、また、少しだけ微笑んで帰っていった。
そして、その後マネヒョンからかかってきた電話で僕もジェジュヒョンも、お葬式に参列することに許可を貰い、
僕も自宅に帰った。
一人、ベッドに入り、ユチョンを思う・・・
ユチョンのご両親は離婚している。
けれど、僕もジェジュヒョンもユチョンのお父さんとは何度か面識はあった。
例え、会わない期間が長かったとはいえ、自分の肉親が、この世からいなくなる・・・
考えるだけでも、
背筋が凍る。
心にポッカリ穴が開き、襲い来る巨大な悲しみ。
ユチョンは、強くなった。
昔のあだ名は『泣き虫ユチョン』だったのに・・・
3人で活動するようになり、泣くことはなくなった。
その片鱗が見えたのは、あの時からのように思う。
それは、3人での日本のドームコンサート最終日・・・
その日、僕もジェジュヒョンもファンの温かさに触れ、涙を流したのに、
その状況で真っ先に泣くハズのユチョンは、
一切泣くことは無かった。
きっと、自分がユノヒョンの役割を果たそうと・・・
『強くなるんだ。』
そういう決意が僕には見えた。
グループ活動にとって、精神的な一本の柱というものは大事だ。
僕達JYJのリーダーはジェジュヒョンだけど、
ジェジュヒョンは、頑張り過ぎる傾向がある。
繊細で、優しくて・・・
人の痛みも、吸収して、呑み込んでしまう。
やっぱり、言ってしまえば、母親のような人なのだ。
グループに必要な要素は、父親のような人。
例え、何があっても、何が起こっても、
この人がいれば、
絶対、大丈夫。
絶対、乗り越えていける。
そういう絶対的な安心感を齎してくれる人。
今までは、
ユノヒョンがいた。
けれど、今は、
いない。
だから、ユチョンは、ユノヒョンのように、とはいかないが、
それを、担ってくれているように思う。
ユチョンなりに、
柔らかく、自然に、静かに、JYJを下から支えてくれている・・・
そのユチョンが、今、悲しみにくれている・・・
僕は、どうすればいいんだろう・・・
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翌朝、僕は、早めにジェジュヒョン家に向かった。
インターフォンを押すが、反応がない。
「・・・?」
まだ、寝てるのかな?
僕は、貰った合鍵を使い、扉を開けた。
「ジェジュヒョーン?」
静まり返った室内。
可笑しいな。
出掛けたのかな?
そろそろとリビングまで行き、辺りを見回す。
すると、そこには、
昨日と同じ場所にジェジュヒョンがいた。
寝てるのだろうか?
ソファーに座り、項垂れているジェジュヒョンに近付く。
肩を触れると、ジェジュヒョンの身体は、
燃えるように熱かった。
「ジェジュヒョン!?」
僕は、慌てて、肩を揺さぶる。
「ジェジュヒョン?ジェジュヒョン??」
ズルリ、と身体が倒れた・・・