ユチョンセンイル記念 ユンジェ前提2U小説① | 東方神起大好き、ユンジェ大好きmatsuのブログ

「あっは。もう、ユノ!・・・・うん・・・うん・・・だってさ~!・・・」



今日も今日とて、離れ離れでも万年新婚気分のユンジェの二人は長電話。


ユノヒョン、チャンミン組は今は日本。そして、俺、ジェジュヒョン、ジュンスは韓国。



ユノヒョンとの会話でのジェジュヒョンの声は尽く甘い・・・



そんな、俺等の砂を吐きそうなほど仲睦まじい両親を眺めながらも、幸せな気持ちになるのはなんでなんだろう・・・?



昔はそんな二人を見るのは・・・苦しかったハズなのになぁ・・・・





俺は、7年前の記憶に思いを馳せた・・・・



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最愛の母さんと弟、ユファンをアメリカに残し単身韓国に戻って来た俺。



事務所の練習生になり、一人で頑張って行こうと決心して帰国したにも関わらず、一旦家族と離れてしまうと襲い来るのは孤独と不安だった。


寂しさで心を閉ざす俺に、気のあった仲のいい友達なんてできるハズもなく、上辺だけの関係の浅い友達しかいなかった。



俺は、度々事務所のベンチで一人途方も無い将来に蹲り泣いていた・・・



そこへ、突然声を掛けてきた奴がいた



「おい。どうした?具合でも悪いのか?」



ユノヒョンだった・・・・



「・・・泣いてんのか?」



驚いて顔を上げた拍子に、頬をつたう涙。そして、それを拭う暖かい、キレイな指先・・・



ドキン・・・



心臓が跳ねた・・・・



ビックリした俺は咄嗟にそれを払い除けた。



「・・・泣いてねぇよ。」



バレバレの嘘を付いてしまった・・・なのに、



「ははっ!そっか・・・」



そう言って笑い、俺の隣に腰掛けた。



ユノヒョンが笑った瞬間、俺の冷えきった心に、ぽっと明かりが灯ったような気がした・・・

なんだ、こいつ・・・



分からなかった・・・・隣にいる奴が何者なのかも、今会ったばかりなのに、隣に座っているだけで俺の気持ちが・・・こんなにも落ち着いていくのも・・・

そして、奴が笑った顔に不安な気持ちが取り除かれていくのも・・・


何もかもがわからなかった・・・



長い沈黙・・・



俺も男も黙ったまま・・・



それでも立ち去ろうとしない



「お前、パク・ユチョンだろ?」


不意に掛けられた言葉に再び俺の心臓が跳ねた。



「だったら何?」



「何って・・・俺はユンホ。チョン・ユンホ。俺もここの練習生。お前、アメリカにいたんだって?英語ベラベラじゃん!かっけぇよなぁ、羨ましいよ!!」



羨ましい・・・だって・・・?



「・・・っつ・・・ふ、ざけんなよ・・・」



「え?何?聞こえねぇよ?」



「ふざけんなっつったんだよっ!!!何が羨ましいっ!?俺は、好きでアメリカにいたんじゃねぇっ!!!好きで英語覚えたんじゃねぇ!!!親しかった友達と離れてまで・・・あんな・・・と、こ・・・行きたかった・・・んじゃ・・・」



カッコ悪・・・今日初めて会った奴に・・・何言ってんの俺?



でも、止まらなかった・・・



アメリカに行って、言葉や習慣に馴染めなくて、家に引き篭ってしまった。結果、大好きなピアノに出逢えた訳だが、両親が離婚した。

子供の俺が、母さんを支えてやれることなんてできないジレンマを味わい。

弟のユファンも親の離婚に情緒不安定になった・・・


俺が韓国に戻るときも、ユファンが俺に縋り付いて「行かないでぇ・・・」と泣く姿に何度決心が鈍ったか・・・



そんな、嫌な思い出しかないアメリカにいた俺を・・・羨ましいなんて・・・



腹が立ってしょうがなかった・・・



ベンチから立ち上がり泣きながら叫ぶ俺は突然暖かい何かに包まれた・・・



「悪い・・・」



耳元で囁かれた優しい声音に自分が抱きしめられてると気付く・・・



「ごめん・・・俺、お前を怒らせるつもりなんてなかったんだ・・・ただ、単純にすげぇなって・・・悪かった・・・」



「・・・ふっ・・・・うぅ・・・」



包み込むように抱きしめられ、背中をポンポンと叩かれる。



どうしよう・・・涙が止まらない・・・





あぁ・・・そうか・・・これだ、この温もりがいけないのだ・・・





ここ何年間、俺はずっと気を張っていたのだ。



話せるようになっても、どこか外国人として一線を引く友人。

アジア人だからと舐められたらイジメられるのではないかという緊張感。

母を煩わせてはいけないと必死に甘えることを我慢した。

弟を泣かせまいと、頼れる兄を保ってきた。



人に甘えることを、人の温もりというものを忘れて頑張ってきた・・・



なのに、俺の全てを包み込むこの温かさ・・・



なんだか、全てを許すような・・・



「もういいよ」と・・・



「もう、一人で頑張らなくてもいいんだ」と・・・





・・・ダメだっ!!



「離せっ!!!」



俺はユノヒョンを突き飛ばした。



怖かった・・・その温もりに安心している自分を認めるのが、恐ろしかった。



「おっ・・・と、わりぃ・・・」



ユンホは驚き俺を見つめ、謝ってきた。



驚いた顔は、ふと表情を和らげ、再び俺の涙をあの指先で拭き取った。



「お前、泣き虫だな?なんか、ほっとけねぇよ・・・友達になろうぜ?ユチョン。」




俺にとっては最悪な出会い



それが、俺とユノヒョンとの出会いだった。