前回 中一の入部で一目ぼれした。恋愛というものを本以外で初めて意識した。

 

夏休みに入った。私は研究はかすみ先輩と同じテーマを選ばず独自のテーマを選んでいた。

私のテーマの賛同者が二人いた。私は毎日部室に足を運んだ。簡単に説明すれば、平和鳥(水のみ鳥)の湿度と温度による変化を調べていくという地味な研究である。当初、予定していたわけでは無いが私のコツコツとやるのが性に合わないのを克服するために選んだ。

結果して毎日部室に行くのでかすみ先輩とも顔を合わせることができた。それだけで、幼い恋には充分だった。

部室に毎日顔を出せば愛しい人に会えるカモしれない。

白い本という装丁だけが本のようで中は真っ白なノートを買い詩を書き始めた。その一頁毎にかすみさんへの想いを書いた。想像なのか妄想なのか白い本への書き込み時間だけは私は男だった。