『人情 旅がらす』
何処から来たのか
風来坊
荷物 片手に
旅する者よ
虫が泣くよと
包みを開き
地蔵の前で
にぎり飯
旅空の飯
美味しかろう
腹が膨れて
ふと気付く
「何時の間にやら……」
茶が一つ
辺り見れども
人影見えず
優しい地蔵の
心配り
『甚句's ~ジンクス~』
遠出する時
必ず晴れる
だからあの子を
誘うのさ
あの子が来れば
明日は晴れる
そうさあの子は
晴れ娘
あの子は思う
たまたま晴れる
晴れて欲しくて
誘われる
あの子は悩む
だから不安で
てるてる坊主
吊すのさ
『つるつる恋列車』
君恋し
今日もまた
つるつる列車に
乗り込んで
いつも変わらぬ指定席
のれんトンネル
潜り抜け
野を越え 山越え
わり橋越えて
逢いたいと泣く
ヘソに住む虫
君は無視
君追いし
面食い通う桃源郷
蓮華の花咲き
龍 澄む小池
駅着きし
蒸気の陰から見る姿
やっと逢えたね
梅雨も無くなり
晴れやか笑顔で
満足まんぷく