久々に面会に行ったときの続きです。

 

伯父は今の施設の悪口を言った後、真面目な表情で一人暮らしも考えていると言いだしました。

もう聞き飽きたけど、またもや一人暮らし宣言です。

まずケア体制を作らないといけないと言ったのですが、そんなものはなんとでもなると相変わらずの勝手理論を展開していました。

 

一人暮らしをするのなら全部自分でやってくれと言ったのですが、よく聞こえなかったのか理解できなかったのかポカンとしていました。

強く言っても機嫌が悪くなるだけですし、どうせ言うだけで行動には移せないでしょうから、これ以上その話はしませんでした。

 

 

今の伯父は、自分の弱さを武器にしています。

こんな年寄りを放っておくのか、という空気感を頻繁に出してきます。

この身体ではなにもできないんだと泣き言をいいながら、言葉にこそ出しませんが「だからお前がなんとかしなきゃだめだろ、こんな惨めな俺を放っておくのか」という雰囲気で迫ってきます。

 

天才的モラハラ体質です。

 

 

大切なことなので、もう一度今後のことを話しました。

 

「今後は特養が空くのを待つことになるけど、空く前に出て行ってくれと言われる可能性はある。そのときは」

 

ここまで話したら急にエキサイトして「そうなったら俺が施設の担当者に直接言ってやる」と鬼のような形相で言っていました。

 

老健は長居できない場所だということは伯父も理解しています。

でも入ってみたら2年近く入所している人もいることを知り、それで自分も2年間はいる権利があると勝手に決めつけています。

いつまで居られるかは施設が決めることだと何度説明しても聞く耳は持たず、この日は興奮して足腰立たない年寄りを放り出すのかとか言い出していました。

 

 

姥捨山だと文句を言いながらも追い出されたくないのは、明らかに矛盾しています。

今の施設は気に食わない、一人暮らしをしたいけど怖い、かといって他に手はない、結局文句を言うしかないのでしょう。

 

特養に申し込んだことに反対しないのも、行きたい訳ではなく他に手がないから反対のしようがないのでしょう。

 

 

もし特養に入れたとしたら、今以上に認知症の人は多くいるはずです。

特養は要介護3以上の人の施設ですし、終の住処にしている人が多いのですから、自然と認知症率は高くなります。

そこに入れば伯父の文句はさらに増えるでしょう。

しかし伯父の状態で入れる施設で、認知症の人がいないところなんて簡単には見つかりません。

それに、もしあったとしても伯父自身が認知症になったら出て行く羽目になるのです。

まあ、どう説明しても納得しないでしょうから、私もなにも言いませんでしたが。

 

(続く)