ご家族3人一緒の姿を描いた「大切な」作品 | 和風画師の徒然記

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和風画房 結(ゆい) オフィシャル ブログ

こちらは、結展に「皆勤」でいらしてくださっている、真理子さんよりご依頼いただいた作品です。

 


お母様、そして亡きお父様と3人一緒の姿を描いた、大切な大切な1枚。

背景は、(私も行かせていただいた)ご実家となっています。

真理子さんが、「絵の中に残しておきたい」と特に希望されたのが、ご実家の隣にある(お父様が営んでいた)自動車整備工場でした。お母様が経理や事務をこなし、夫婦二人三脚できりもりしていた工場だったそうです。

ご家族を守るため、そしてこの仕事が大好きだったということもあって、お父様は休みなく朝から晩まで働いていらっしゃったと。
なので、家族みんなで旅行に出かけるようなこともなく、家族の記念写真を撮るチャンスがずっとなかったというのです。

またご実家を離れてからは、お父様とゆっくり向き合うような時間も全くとれなかったと、つらそうな表情で教えてくださいました。

真理子さんは、「(叶わなかった)両親と一緒に並んで写る写真を、手元に置いておいていきたい!」と、心から望んでいらっしゃいました。
そんな真理子さんの想いを、十二分に感じながら描いたのがこの作品です。
私の中では、『極上の愛を描いた絵』になっていて。

お渡しした日の夜。
絵を眺めながら、たくさんの涙を流されたという真理子さんが、こんなメールをくださいました。
その文面に、私も涙を抑えることができずー


「笑顔の父に会えて、こんなに嬉しいことはありません。

私、両親と並んだ「写真」があるより、こうして結さんの「絵」がある方が、何倍も何倍も嬉しいです。
何があっても(この絵を)大事に守っていきます。

結さんにお願いして、本当に良かったです。
ありがとうございました。」

 




【追記】
今回は、久しぶりの「額縁なし」でのご依頼作品でした。(真理子さんがご自身で、好きな額縁を選びたいと)
なので、絵の裏にいつも添えているメッセージを目にしていただくことにもなり。真理子さんが写真に撮って、投稿でご紹介くださってました♪





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