洗面所に飛び込んだ私は


鏡に背中を向け、首をまわして


天使の羽を確認した


服の上から背中をスキャンすると


カチカチに縮こまった羽が


背中にペタリと貼り付いていた


ああ、だから真正面からだと見えなかったんだ………


う〜ん、羽が使えなくても、人間として生きてきて不都合はないからこのままでも良いか……


気持ちを切り替えて宴会の席に戻ると


皆が片付けを始めていた


しばらくすると


案内人が大きな声で告げた


「次回の宴会はケンタウロス座アルファ星からゲストを迎えます!」


皆の身体から一瞬"ピカリ!"と光が出た


どうやら了解の合図らしい


私にもできるだろうか


心の中で了解!!と答えてみた


すると私の頭から湯気がポカリと浮かんだ


「違う違う、頭で考えて答えるんじゃなくて

心で感じるのよ」


誰かがテレパシーで教えてくれた


すると案内人が私に向かってもう一度告げた


「次回のゲストはケンタウロス座アルファ星からです!」


私がその言葉を何も考えずに心で受け止めると


理由はわからないが


喜びで心が満たされ


私の身体からピカリと光が飛び出た


「そうよ、今までの経験から頭で物事を判断するのではなくて、心が恐怖"なのか"喜び''なのかを判断することが大切なの」


「そうそう、それが直感!頭で考えるよりも正確に物事を判断するのよ」


「人物に会った時や物事に関しても0.01秒で結末が良いのか悪いのかわかるのよ」


「何をどうやっても必ずその結末になるから不思議なのよねぇ」


皆が次々とテレパシーを送ってきた


そうかあ、ということは次回の宴会も楽しいことがありそうということかあ(*´∀`)  


ていうかさあ


みんなテレパシーなら口がいらないんじゃないの?


「そうよお、進化した星の宇宙人は口がなくて皮膚から栄養を吸収してたりする」


へぇー


私はエジプトのラー(王族)の遺伝子を持つという


若い女性と一緒に帰路についたのだった