各国の若者が各自各様にごろ寝する、絨毯が敷かれた広い部屋で寒さを感じて寝袋の中で目覚めると、本船は今まさにヘルシンキに入港しようとしているところだった。他のメンバーは既に起床し、荷物整理をしていた。
真っ白な美しい建物群が目に入った。
これぞ、まさに北欧!
船内に流れるフィンランド語の響きが特徴的なので、「ロシア語のように聞こえますね」とS氏に言うと、「全然違いますよ。なにせ格が11格あるんですよ、英語は主格・所有格・目的格で3つ、ドイツ語は4格。ヨーロッパ言語で一番難しいんですよ」とケペル先生 さながらの物知りぶりを披露してくれた。
シリヤラインの豪華客船と別れ、先ほど船から見えた、白が際立つ・・・寺院 の前を通ってヘルシンキ駅へ向かった。
古くて立派な駅構内で朝食を取って一息ついた。やたら天井が高くガランとしていて、妙に静かだ。少し社会主義国に近づいたように感じられた。
トイレに行き座ったが、扉が膝下当たりからオープンになっているのにためらってしまった。
ターミナルのホームにはEnglish Spokenと書かれたタスキをかけた案内嬢がいたので、タンペレ行きはどのホームから出ますか?と尋ねたら丁寧に教えてくれた。
S氏の提案で、タンペレ迄行き、そこで宿泊することになっていた。
以前彼が行ったことがある半分ユースホステルのようなホテルだそうで、費用もリーズナブルとのこと。僕と東京出身の2人組もS氏に絶大な信頼を置いていた。列車はタンペレへ向かって静かに動き出した。
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