白内障手術の難症例として、かかりつけの眼科から大学病院へ紹介となった時のこと。
担当医は自分よりも若く、まだ30代前半かなぁといった感じの女医さん。
専門は涙道なのですが、ざっくばらんに話してくれて、白内障手術を安全にできるようにと、毎回とても丁寧に診察してくれました。
遠いし、待つし、毎回散瞳検査はキツかったのですが、この先生なら信頼できるなぁと通ったものでした。
左眼の網膜裂孔を発見され、光凝固術を受けることに。
ちょうど見学の学生さんが来ている日でした。
術者の先生と自分、そして医学部5年生だという女子学生さんも横から覗ける台で、光凝固術開始。
網膜の傷んだ所の周りにレーザーをたくさん撃ち込み、網膜剥離を起きにくくさせる治療です。
担当医曰く
『網膜に“焼き”入れます』
と(笑)
点眼麻酔ののち、奥歯をしっかり噛んで頭が動かないように固定して開始。
話せなくなるので、鼻声だけで
『んん(うん)』『ん~ん(いいえ)』
のやり取りをしたのが面白かったです。
『ここのちょっと青みがかった部分わかる?ここ病変ね。上側狭いからきびしいけど、何とかここを囲んで撃つから』
などなど、学生さんに解説しながら数発発射。
ところが
『あれっ?当たんないなぁ』
と先生…。すると
『あっ!もりぞさんは近視強くて眼軸長いんだ!だから当たんないんだ!ちょっと調整し直しますね』
と何やら設定を変えてもう一度。
今度は大丈夫らしく
『よっしゃ、この流れで』
と張り切る先生(笑)
『ここ、ちょっとチクッと感じるかも』
と言いながら発射され、確かにチクッと💦
通常は10分くらいで切り上げるそうなのですが
『まだ頑張れます?』
との問に
『んん(うん)』
と答え、病変部を囲い込むことに成功。
『網膜剥離が絶対に起きないわけじゃないけど、確率はかなり減らせたはずですよ』
とのことで、消炎剤の目薬を処方されておしまい。
その後、光凝固術の経過に問題もないため、白内障手術へ。
大学病院で白内障手術をすると、片眼5日間ずつ入院とのこと…。
ちょっときびしいなぁと思っていたところ、
『元々◯◯市の眼科さんにかかってたんですよね?だったら、うちの准教授のご実家の眼科で手術できるようにしますか?手術上手だし、日帰り手術可能だと思いますよ。』
と言ってくれて、大学病院への通院は終了。
そんなこんなで、自宅から車で20分くらいの、この准教授先生が週に何度か来ている、ご実家の眼科に通うことになりました。