実は原作の漫画を
iPadで先に読んでしまったこの作品。
原作者のこうの史代さんは
漫画という静止画、
モノクロの世界を最大限に活かして
ひとりひとりの人物、
ひとりひとりの仕草や表情が
ひとこまひとこま丁寧に描いていて
作者のこうの史代さんというひとが
どれほど世界を愛し
どれほど人を愛しているのか
素朴な線の描写の中から
その温もりが伝わってきました。
そして片渕須直監督の映画は
原作の世界を壊すことなく
映画でできる最大限の表現を
丁寧に丁寧に詰め込んだ作品になっていました。
この映画をみたたくさんの人が
すずさんに恋をするように
夢中になったのがわかりました。
・・・
・・・
人は強く、順応することで
非日常を日常としてしまえます。
人は弱く、麻痺をすることで
非日常を日常としてしまえます。
主人のすずさんが生きた時代は
戦争の真っ只中、
非日常を日常として暮らしていた時代。
すずさんの時代を生きた人は
口をそろえていいます。
ーいつの間にかはじまっていた。
ー当たり前のように受け入れていた。
ー気がつくと終わっていた。
ー全部終わってから、気がついた。
・・・
この世界の片隅の
あちらこちらにちらばって
生きるわたしたちだからこそ
この小さな居場所を守るために
非日常が日常になることを
許してはいけない。
おかしなことはおかしいよ、と
まだそう言える選択肢があるうちに
声に出さなくてはと思います。
この世界の片隅に
誰もが居場所をみつけられますように。
この世界の片隅に
誰もがささやかな幸せを
生活を重ねていけますように。
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アメリカによりシリアが空爆。
日本も賛同しています。
空爆で命を奪われるのは
悪い人だけなのでしょうか。
圧倒的に市民だといいます。
そこには
すずさんたちのように
世界の片隅で日々泣き笑い
必死に生きている人たちの
暮らしと命までも
壊されているのではないのでしょうか。

