kojirepo4 #12 | とある九州のAKB48ファン~神推しは小嶋陽菜~

とある九州のAKB48ファン~神推しは小嶋陽菜~

秋葉原から約900km離れた九州のとある地より。立場は在宅。されど、思いの丈なら負けない!

#12「フライングゲット」





イベントが終了し、ステージには再び「キングレコードの湯浅」が上がる。

この後、ステージ上では、今回参加している研究生メンバーであるとか、
会場内の警護に当たっていたOJS48の紹介が行われたと思われるのだが、
このとき、すでに自分はアリーナ席を立ち、2階へと移動を始めていたのである。
湯浅からは「説明が終わるまで席を立たない」というアナウンスもあったのだが、
この時点で、自分以外にも多くの人が席を立ってしまっていた。
おそらく、この時点で席を立っていた人たちは、
このときの自分と同じことを考えていたに違いない。





席を立って数分、やってきたのは、あの物販のコーナーだった。
本気でグッズを手に入れようとするなら、人が集中しないであろう、
今の時間帯が大きなチャンスだろうと思ったのである。

すでに物販コーナーには人が並んでいたが、
それでも、午前のときに比べれば、その人数は少ないものであり、
「これなら…」という期待は、弥が上にも高まってくる。





物販の列は、決して短いものではなかったものの、
過去に経験した物販での苦難と比較すれば、まだまだ耐え得るものであった。
整理券引き換えのときと同じように、携帯音楽プレーヤーで、
「AKB48のオールナイトニッポン」を聴いて気を紛らわすという手法で、
自分は、順番が回ってくるのをひたすらに待ち続けた。






そして、ついに自分に順番が回ってきた。
狙いは、「推しタオル」と「推しふぅ~うちわ」。
もちろん、どちらも「神推し」こじはる(小嶋陽菜)狙いである。
果たして、狙いの2品は残っているのかどうか…。

期待と不安を胸に、物販担当の人に、狙いの2品の有無を聞いてみたところ、
返ってきた答えは、2つとも「残っている」というものであった。
自分の心の中に安堵が浮かんだのは言うまでもない。





2品合わせて1300円の出費。
しかし、それ以上の相当な価値を感じる。
初めての全国握手会参加から苦節1年弱。
研究生メンバーの挨拶などをすっ飛ばしての「フライングゲット」の末に、
やっと手にした「実績」に、ジワジワと嬉しさが込み上げ続けてくる。

たかがグッズと笑う人もいるかもしれないが、
自分にとっては、まさに1つの悲願のようなものだった。
それだけに、自分の中では、歴史が塗り変わったぐらいの達成感があった。

(#13へ続く)