今は亡き、父方の祖母の思い出。
父の生家はみかん農家で、
僕らの世代が小学生の頃は子供も収穫に駆り出された。
その昔、小田原のみかんが最盛期の頃は
東北地方からの出稼ぎを雇っていたほど。
その頃から祖母はまかない弁当を作っていた。
そこで「だけ」食べられるアイデア料理が、
唯一にして最大の祖母の味。
というか、衝撃的に旨すぎて
他の料理の記憶をかき消す。
鯖の味噌煮に、ひと工夫。
煮汁を軽く切ってから
油をひかないフライパンで水分を飛ばす。
たったそれだけ。
効果は絶大。
汁気が無いんで焼き魚と同一、
密閉容器ぢゃなくても運べる。
焼けた味噌タレが独特の香りと旨味を醸す。
アレ食べたらハート鷲掴み、
他の鯖味噌が食べられなくなる。
祖母の味付けは甘めなんで、
辛めが好きな僕でもコレだけは甘めがイイ。
とある飲食店で無理を言って
鯖味噌を軽く焼いてもらったら、
店主も惚れ込んで裏メニューに追加した。
騙されたと思って一度試してほしい。
鯖の味噌煮のフライパン焼き。
猫ぢゃなくてご近所さんが寄って来るよ w