久しぶりに「読売・佐藤記者」のネタです。
3月3日の「新・精神医療ルネサンス」 タイトルは「断薬後も消えない症状」(1)
是非、「全文」お読みいただきたいのですが、重要な「箇所」を転載させていただきます。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
(2) 依存性のあるベンゾジアゼピン系の睡眠薬、抗不安薬の漫然処方問題を、新聞で詳しく取り上げてから3年がたつ。
▼ ベンゾ系薬剤は、短期の使用では高い効果を得られるが、服用を続けるうちに効かなくなる「耐性」や、飲まないと不安になる「精神依存」、量を減らすと体調が悪化する「身体依存」が生じやすい。
▼ 欧米では1970年代から依存性が知られ、規定量を守っても生じる常用量依存の問題も、1980年代には指摘されていた。
▼ 日本でも、ベンゾ系薬剤は「麻薬及び向精神薬取締法」の指定物質とされるなど、以前から注意を要する薬として扱われてきた。それなのに、日本の医師たちは依存の問題に無関心で、患者が長期服用に疑問を抱いても「安心」「安全」の連呼でやり過ごし、数多くの処方薬依存患者を生じさせた。
▼ 2014年10月以降、ベンゾ系薬剤など向精神薬の処方剤数に、診療報酬による規制がかかった。睡眠薬、あるいは抗不安薬を3種類以上処方した医師は、「精神科継続外来支援・指導料」(550円)を請求できなくなり、加えて処方箋料などが減額されることになった。
▼ 医師の処方に明確な制限をかける対策は異例で、国が医師や関連学会に対し、「自浄能力は期待できない」と判断したに等しい。適正な処方を続けてきた精神科医らは「恥ずべき事態だ」と嘆く。
▼ こうした流れに危機感を募らせた日本精神神経学会は、2014年、精神科専門医らに薬の適正使用を学んでもらうインターネット講習を開始した。睡眠薬、抗不安薬に加え、抗精神病薬、抗うつ薬の正しい使い方を短時間の動画で解説する内容で、視聴した専門医からは肯定的な意見だけでなく、「簡単過ぎる」「専門医のくせにこんなことも知らなかったのかと笑われる」などの声が上がった。
(3) 政策面でも、適切な減薬に取り組む医師の診療報酬を増やすなど、柔軟な対策が求められる。
▼ 離脱症状のつらさは、患者たちの訴えによって以前よりも理解されるようになったが、医師の間では「症状は一時的で長期化しない」との考えが今も支配的だ。
▼ 断薬後の患者が長期にわたる症状を訴えても、「気のせい」「以前の症状が再燃しただけ」と切り捨てられてしまう。そして再び、向精神薬が処方される例もある。
(4) それはピント外れの安全神話にくるまれて長く見過ごされ、被害が拡大した。その教訓を、我々は忘れてはならない。
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
早いもので、佐藤記者が「精神医療」の問題を取り上げてから3年が経ったのですね…
初めて彼の記事を読んだときは、全国紙「毎,朝,読,産」の一角「読売新聞」の記者が「こんなこと」を書いても大丈夫なのかと心配した。
即刻「製薬会社」からの圧力で、何らかの「処分」を受けるのではないかと思ったが杞憂に終わったようだ。
(2)「専門医のくせにこんなことも知らなかったのかと笑われる」
実際、診療の際にパソコンで「お薬110番」を見ていたという笑えない話や「アシュトンマニュアル」という名前を出しただけで、「逆切れ」する精神科医の話は枚挙に暇がない。
精神科医の多くは、精神医学の中でも「生物学的精神医学」という、極めて限られた「医学領域」の信奉者である。
1950年代に入って、向精神薬の開発により「生物学的精神医学」は誕生し発展した。
製薬会社の主張していた、今となっては「仮説崩壊」している「脳内物質のアンバランス(モノアミン仮説など)」を拠り所とした「非科学的」な医療である。
そして米国精神医学会(APA)の編纂による診断基準『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM)が彼らの「バイブル」となり、人間なら誰にでもある「感情の起伏」までも、「障害(Disorder)」や「症候群」という言葉で包み込み、「精神疾患」の「病名」とされた。
彼らは、現在においても日々「精神疾患者」のラベル張りに勤しんでいる。
2013年に発行された「DSM-5」では、「抗うつ薬中断症候群」の診断名が追加されたという、これまた「マッチポンプ」の笑えない話まである。
向精神薬の処方剤数に「診療報酬による規制」がかかったことは、反精神医療活動の「小さな成果」なのかもしれない。
しかし、向精神薬の副作用を訴えても「気のせい」「以前の症状が再燃しただけ」と無視されるのが現状である。
佐藤記者の提案する
(3) 政策面でも、適切な減薬に取り組む医師の診療報酬を増やすなど、柔軟な対策が求められる。
しかし、医師の診療報酬を増やすことよりも
多剤処方する「精神科」が、いかに「無能」で「非科学的」かを、もっと周知し
そんな「病院」や「クリニック」に患者が行かなくなり、経営を困窮させることが先決だと思う。
(4)ピント外れの安全神話…
精神医療… それは「安全」という言葉とは無縁である。
未来を担う「子ども達」のために、早期に何とかしないと「笑い事」では済まされない…
nico
(1)断薬後も消えない症状 (2015年3月3日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=112518