精神医療の「需要」と「供給」 | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

「需要」があるから、その需要を満たす「供給者」が現れる、もちろん動機は「金儲け」です。

 

これが、ごく一般的な「市場原理」

 

「供給」が先にあり、製品やサービス(商品)が提供されると、「需要喚起」しなければ、その商品は売れ残ってしまいます。

 

そのような場合、多くの「供給者」は「広告宣伝」を検討します。

 

良い考えが思いつかないとき、「専門家」であろうとされている、「広告代理店」や「マーケティング会社」

売れ残った在庫を処分する為に「戦略」の立案や広告の実施を依頼します。

 

そこに無理が生まれます。

 

私も以前、「専門家」といわれる業界に属していました。いわゆる「広告プランナー」という職種。

時折「広告屋」などと呼ばれたりもしました。

 

私の時代は「パワーポイント」もなく、A4サイズの10頁程度の「企画書」が主流でした。

 

そこに何が書かれているかと言うと…

「このように広告すれば新しいユーザーを獲得できます。

隠れていた顧客がここに居ます。

このように広告すれば、みんな買いたくなります…」

 

そう 全て広告屋の妄想による「仮説」ですよ。

 

一番効果的なのは、消費者の不安を煽る戦略でした。

 

「将来、これが『主流』なります。早く買わないと時代遅れになりますよ」

とか

「これを持っていれば『もう安心』ですよ」

 

 

ところで「体重計の発明」で、「病名」が著しく増加したそうです。

体重計が広く出てきたのが1870年ごろのことです。

そして1870年代において、初めて精神医学の文献の中で「摂食障害」という問題が出てくるようになってきました。

 

現代では「メタボ数値」の認知で「血圧計」の売上が伸びたそうです。

そして「病名」が著しく増加しました…

 

「メタボ数値」(1)(厚労省HP

 

腹囲(へそ周り)  男性 85cm以上

女性 90cm以上

 

中性脂肪 150mg/dL以上

 

HDLコレステロール 40mg/dL未満

 

最高(収縮期)血圧 130mmHg以上

最低(拡張期)血圧 85mmHg以上

 

空腹時血糖値 110mg/dL以上

 

どれかに該当しそうで不安になります

 

精神医療では、広告屋が暗躍する「疾病喧伝」が横行しています。

 

そして「不安作り」に、国も加担しています。

 

学校や職場での「メンタルヘルスチェック」、

プライマリードクターによる「精神科医」への受け渡し。(私の場合がそうでした)

 

今日は、2006年12月3日のデーヴィッド・ヒーリー氏の「記念講演」(2)

 

『科学の外観をまとまったグローバル・ビジネス』の言葉で終えたいと思います。

 

「医薬品メーカーはマーケティング部が牛耳るようになってきました。

もはや「医薬品会社」と呼ぶにはふさわしくありません、

『マーケティング会社』と言うべきかもしれません。」

 

あなたは「マーケティング会社」に命を預けますか・・・?

 

私は嫌です。

 

 nico

 

 

参考・引用

 

(1)メタボリックシンドロームの診断基準(厚労省HP

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo02/kiso/check/

 

(2)「科学の外観をまとまったグローバル・ビジネス」David Healy

http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/20061203_lecture_ja.pdf