QOLとADL | あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

あなたは「幸せ」ですか それとも「不幸せ」ですか...  ニコラスの呟き...

いつの間にか前期高齢者になっていました。65年以上生きてみると 色んな事を経験しました。「達成」「失望」「離別」「病気」...
それぞれの経験に意味があると最近思います。お会いすることのない、どなた様かのお役にたてば幸いです。      

最近、ふと考える…

 

「やっと4年の刑期を終え、出所した…」

 

この数年を振り返り、「懲役4年」を終えたような「妙な感じ」を覚えるのである。

 

それという「罪を犯した」と言うつもりはないのだが

 

あまりにも無防備な精神医療に対する「無知」

これが、私の「罪状」だった…

 

QOLADLという言葉がある。

 

QOLQuality of Lifeとは、人生の内容の質や社会的にみた生活の質

ADLActivities of Daily Livingとは、日常生活動作、つまり

食事・更衣・移動・排泄・入浴など生活を営む上で不可欠な「基本的行動」のことである。

 

向精神薬の服用は多くの場合、QOLADLが低下する。

 

私の場合も、やりがいのある仕事を失い、レクリエーション活動やレジャーなどを楽しむために外出など不可能だった。

 

来る日も来る日も部屋に閉じこもり、自炊はできなくなり、味覚障害で「あんぱん」や「クリームパン」などの「甘い物」しか食べる気がしなくなり、何週間も同じパジャマで暮らし、酷い便秘で排便も苦労し、身体が臭くなっても風呂に入ろうとも思わなかった。

 

当然、人間らしい生活や自分らしい生活とは無縁の「私の人生の質」は恐ろしく低下し、

震える身体で布団の中で考える事といえば「早く死にたい」という屈折した思考だけだった…

 

 

「心の病」の病名は精神科医により、医学的に根拠の乏しいDSMにより定義される。

「病名」がつくと、多くの場合、「抗うつ剤」「安定剤」「睡眠薬」の3種類の向精神薬が処方される。

 

クスリの副作用による生活面の影響は、「症状の悪化」とされ医学的には考慮されない…

 

精神科以外の「医療」において、インフォームド・コンセントEBMevidence-based medicine : 根拠に基づいた医療)の普及に伴い QOL の概念が重要視される傾向にある。

 

しかし、精神医療の臨床現場では精神科医と患者本人との思想の差異とも思える「価値観」の違いにより、具体的に「QOLADL」に言及されることはない。

 

さらに、教育現場における「精神科受診」の勧め、職場における「メンタルヘルス対策」

 

教師も会社の上司も「管理・監督」のし易さに重点を置き

 

精神科医から向精神薬を処方され、服用する者のQOLADLの低下」など考慮していない。

 

故に私は

「精神科には近づくな!」と日々呟くのです・・・

 

 nico